akarinomori’s blog

子供に「育てられてる母」の雑記帳です。九州男児の主人と5歳園児の長男、へこたれない次男0歳との賑やかな毎日。主にのほほん、時々、真面目。

駄目な思い出にやられちゃう日には

フラッシュバックのように

嫌な過去が

ふらっと私を訪れる時、

はつらつとしていた

さっきまでの気分に

ちょっとケチが付いた

感じになる。

 

気を取り直して

写真整理をしてみたら

君の赤ちゃんだった頃の

一枚を見つけた。

 

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お母さん、

何かあったの?

 

鞘から飛び出した豆みたいな君。

 

こらえていた良くない空気が

ぷっと遠くに飛んで行く。

 

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まんまるい君の

まんまるい笑い声が

古い写真を通して

響いて来る。

 

くさくさしてても始まらない。

君が保証してくれる、

この世界は、

捨てたもんじゃないよね。

 

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有難う、君よ。

見過ごしていた輝くものに

気付かせてくれる、

優しい君よ。

 

 

これっくらいの、おっべんとばっこに。

一人で、

新生児の沐浴をするにあたって、

いいですか、

みなさん。

母は、

あの手、この手の

苦肉の策を

練るわけですよ。

 

例えばですね。

洗濯かごにですね。

おにぎりみたいに

寝かされる赤ちゃんが

いると思ってみて下さい。

 

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下にはタオルを敷き詰めて

半分脱がせた新生児を置き、

母は風呂を温めて、

準備万端、事に挑むわけですよ。

 

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駅弁みたいな赤ちゃんですが、

勿論、母は必死な形相で汗かいてますんで

笑う余裕などなく。

 

文字通り命懸けっていうのは

時に喜劇に成り得るっていう

真似しなくても良い実例。

手と手を合わせて、みなさんご一緒に、いただきます。

食べ物を

有り難いと思うのは

何も、生命維持の為に

必須であるものだからという

根源的な理由だけじゃないんだな。

 

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暖か味のある陶器に

心を込めて盛られた

ちらし寿司。

サイの目に切られた卵の黄色。

ほぐし身の桃色。

華やぐレンコンの白。

散りばめられた枝豆の翡翠色。

 

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千切り人参と炒り卵。

可愛らしい器に、

まるで

笑っているよう。

 

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丁寧に

丁寧に

礼を尽くして

こしらえられたお膳。

 

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驚くべきは

これが

病院食だという事。

 

塩分も糖分も脂肪分も

全部を計算されていてなお、

病床に座る人の

痛み、苦しみ、憂鬱を

一瞬だけでも慰める。

 

人は、身体の栄養さえ満たされていれば

幸せなんだろうかな。

 

私は考える。

食事は「餌」ではないのよね。

誰かの想いを運ぶもの。

それが食事の意味の一つであっても

いいのかもしれないのよね。

 

疲労するのは

身体だけじゃないもの。

 

息をするのもやっとの心に

響く喜びを届けられるのも

あるいは

食事じゃないかしら。

 

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ふくふくと

膨らんでいく命を養う食事。

 

たぶん、

そういうのを

「御馳走」って

言うんだろうね。

なぐさめ

なぐさめられることは

はずかしいことじゃあ

ありません。

 

いっしょうけんめいがんばった

あなたへの

きんめだるです。

 

ほら、

たいせつなひとのえがおをみるだけで

みたされたあなたが

いるじゃないですか。

 

しょうじきになることは

ばかなことじゃあ

ありません。

 

あなたがうつむいたときには

すなおになぐさめられてください。

いつもかしこいふりをしていると

あなたのたいせつなひとがこころから

あなたをなぐさめることが

できません。

 

あなたのたいせつなひとに

きちんと

あなたを

なぐさめさせてあげて

くださいね。

 

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晴れた空と乾電池

どこにでもある。

本当に

驚くほど。

 

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探して歩いた毎日が

笑い話になってしまうくらい。

青い鳥の羽根は

自分ではつかめないものと

決めつけていたのが

余りにも

滑稽。

 

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親しい人が

「貴方は可哀相な人ね」

と、眉をひそめたから

「ああ、私は可哀相な人なのだ」

と、悲観して

それからわずかばかりの納得をして

その時、自分の価値観が定まったように

錯覚した。

 

どこへ転がっていたとしても

私は何故か

誰かのフィルターを通して

全てのモノを

眺めていた。

 

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今、ここにあるモノを

逃げずに見つめられるようになったのは

いつの事だったろうか。

どうせ逃げても

しつこい影のように

追いかけて来るのだと

諦めたのは

いつの事だったろうか。

 

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いや、違う。

諦めたのではない。

腑に落ちた、のだ。

 

私の中で

絶えず湧き出している

名付けようのない熱を持った物が

誰かへと連鎖し、ぬくもりを伝え、

派生し、作用するという

当たり前の現象を

ある瞬間、

悟ったのだ。

 

独りの人間として

自分を獲得するのは

正直、

有り得ないくらいに

リアルで、

シビア。

 

生まれたての赤ん坊が、

羊水の海から引き裂かれ、

有無を言わせず

自力で呼吸をさせられて

放り出されるくらいには。

 

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張り巡らされた

緻密な地図の上で、

何かのピースになるべく

運命づけられて投げ付けられた命なら

それを拾って

与えられた分だけ生き抜くのは

たぶん、義務なんだと思う。

 

満たされた乾電池が、

自分に託された容量だけ

発電して、

空っぽになり、

捨てられていくように。

 

この熱が、

無意味にならぬよう

誰かのモーターを

力強く回す原動力になるよう、

私という乾電池が作られたのなら、

今、目の前にある、

新しい命達に

持てるだけの熱量を

注ぎ終えたい。

 

晴れ晴れと空っぽになり、

綺麗さっぱり役立たずになれたなら、

くっきり澄み切ったこの空に向かって

腹の底から馬鹿笑いをしてやろう。

 

元気よく

翼を広げて飛び去って行く

青い鳥の風切り羽根を見上げながら

大きく、

大きく、

手を振り続けよう。

心に住むマダムA

ここに還ると決めたなら

ちゃんと辿り着かないと

嘘吐きね。

 

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追いかけて行ったものが

見つからなかったとしても

待ち人がいるなら

きちんと戻らなきゃ。

 

自分一人で生きていない事に

僅かながらの不便と

幸せがあるのよね。

 

キリの無い自由って

頼りなくて

心細いと思うから。

 

還る場所があるから

それは「旅」だけれど、

行く当てもないなら

それは「放浪」。

 

少し窮屈で、まどろっこしい。

これくらいが丁度良い

手ごろな幸福なのかも

知れないわね。

邪魔な身体

仮に

こんな身体がなければ

もっと解り合えるのに、と

思う事がある。

全部を切り開いて

教える事が出来るのなら

いかほど傷付かないか、と。

 

柔らかく

無駄な

丈夫な壁が

私達をいたずらに

隔てているのだ。

 

覗き見る

わずかな隙間から

手に取るように貴方が

悲しんでいるが分かるというのに

互いの身体が

執拗に二人を区別して

ひりひりと痛みを塗りつけていく。

 

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横暴な自由が

楽し気に窓の外を明るませている。

私は黙って貴方の手を取り、

深く息を吐いて

足を踏み出す。

私が発する

不穏な余波を指先に感じて、

貴方は苦しくきしみ、

動き出す。

 

そんな顔をさせたいんじゃない。

 

邪魔な身体だ。