あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

こどもたち

桃源郷

入浴剤で染まった湯船にはガラクタ。豆腐の空きケース、袋めんの空き袋、ペットボトル、時には風呂掃除に使っているスポンジ。子等は思い思いの物語を作り、背景を想像し、手にした容器で湯を汲み、使い古しの袋へ液体を注ぎ入れて満タンを目指す。満たされ…

解放

コロナ禍を避けて屋内にこもる風景が、どこでも話題になる。自宅で子供とクッキーを焼き始める、手芸で交流を図る、新しい教材で勉学に励む、運動不足の解消に小さなスペースでできるヨガやストレッチに工夫を凝らす。色々だ。 今まで、子供と一緒に2時間の…

もう一度、息子達へ。

好きと思う心と、真正面から向き合っているのがいい。 気恥ずかしいなら、時々視線をはずしても構わないけれど、投げやりな態度を取ったり、気の無い素振りを見せてばかりでは勘違いされてしまう。好きだと認識できているのなら、これに嘘を絡めたりしない方…

息子達へ。

戦友のような、幼馴染のような、共犯のような友達がいい。人づきあいがまずいと自覚していてもいいけれど、それをひけらかしていても人の輪から遠ざかるだけだ。 人を嫌う態度を取る人に、あえて近寄っていく人は少ないだろう。毛を逆立てている猫へ、不用意…

解ってるんですけれどね、独りで育てていくっていうこと。

長男はこの春2年生に進級したが、登校できたのは1日だ。私が彼の代わりに新しい教科書をもらいに行った。対応してくれたのは副校長先生だった。その先生と立ち話をした。 休校中の学習についてアドバイスをいただいた。親切に丁寧に細やかに説明して下さっ…

とりとめのない自由

子供達を主人の家へ宿泊させている日、私はどうも自分を粗末にしがちだ。家の中を一日100歩程度しか歩かない。朝から寝るまでの間に口にした物が、レーズンパン1個とコーヒー1杯のみというのもある。 息子達の不在による虚無感というのではなくて、単純…

今は、遠くあるけれど。

3月の第一週目の月曜日から、今まで長男が小学校に登校したのは、たった1日。4月の第二週目の月曜日、始業式に、教室でなく、校庭で新しいクラス発表を聞いて、全校生徒への校長先生のお話を聞いて、それで終わった登校日でした。 あれから毎日、彼は学童…

手の平に収まる奇跡

小さな子供達と暮らしていると、本当にあらゆる「当たり前」を見直す機会がある。 朝起きて、子供達を起床させる時もそう。眠りこけている子供の頬っぺたの丸みってどうしてあんなに愛おしく感じるんだろう。朝日に透ける細かい銀色の産毛があって、半開きに…

使者

親になって良かったと思う事はいくつもある。一つに「自分のこの言動が、相手にとって価値あるものか」を見直す機会が増えたということがある。一つに、不用意に立ち止まろうとするのを防げたというのがある。一つに、時間の重みを、しみじみ知る事が出来た…

母、再び。

私の母は、遠く離れて会えない孫達の事をいつも案じて暮らしている。時折、彼女の孫である私の息子達との電話で、話し込んだり忠告めいた事を言い含めたりしている。 私は思い余って口をはさみたくもなるが、しばらく押し黙っている。 私達姉弟を育てる時に…

禁忌

嘘を吐く事、食べ物を粗末にする事、これら関して私は、子供が私に逆らうのは絶対に許さない。 許容できないというよりも、虫酸が走ると言いたい。 真面目すぎる正直が、相手を傷つけるケースもある。行き過ぎたケチが、品性を疑わせるケースもある。それを…

そこんところ 

食後のデザートと言えば、長男なら「ゼリー」と答え、次男なら「プリン」と即答する。夕飯のおかずが焼き魚なら、長男はムシャムシャと一心に箸を進め、次男は指先でそれを摘まみ、しかめっ面だ。私から確かに生まれた2人だが、その1人1人もそれぞれ別個…

子等の道

親なんてものは、一生、報われない片想いをしていればいい。誰のお陰で、とか、お前の為を思って、とか、そんな常套句は子育てにそもそも必要ない。 子供なんてものは、ずっと、愛情を受けっぱなしで育っていけばいい。親に先立たない、親がいなくてもいっぱ…

「場」が作る「人」

子連れだからこそ、ホテルのラウンジで昼食を摂ればいいのです。今までは、幼い人達との気ぜわしく騒がしい外食に、落ち着いた雰囲気のレストランは半ばあきらめていたものです。 先日、隣駅の商業施設に買い物へ出掛けました。軒並み飲食店は満員です。人通…

こどもイズム

努力する事そのものに、夢中になれる子供達は、眩しいです。近道をすればいいのに、ずるい事をすればいいのに、自分にルールを課して彼らなりの「正しさ」を貫くのです。時々、友達同士で、互いの「正しさ」を戦わせる事はあるのですが、何等かの形で決着が…

自然なんて、そんなもの。

室内遊技場で子供達と無心になって遊びました。カーペットの上に散らばった大きなブロックを組み立てて、秘密基地を作るミッションをひたすら続けました。1つの塊が大人の顔の2倍ほどもある大きなブロックです。2人の息子達と、大小のブロックを拾っては…

世界で一番のエールを。

「大好きだよ」は、必ず、相手を励まします。 「お母さん、大好きだよ」は、私に明日を頑張る活力をくれるのです。 「貴方が、世界で一番大好きだよ」と私は毎朝、何があろうと抱き締めて、彼等を扉の向こうへと送り出すのです。 彼等へのエールは、彼等を別…

息子の心の泉には。

声を殺して泣いている長男の後ろ姿を、私は初めて見ました。 人目も気にせず、感情のままにあられもない姿をさらしていた昨日までの彼とは、全く違っておりました。 夜、2人の息子を仕事帰りにそれぞれ学童保育所と保育園へ迎えに上がります。先に次男を迎…

太陽の照らすところ

陽は昇り、陽は沈む、1人の王が治める王国は、その国王の死と共に1つの時代を終え、また新たな王の誕生と共に1つの時代を迎える、『ライオンキング』を観劇した長男は、この舞台に何を感じたのでしょうか。 たまに息子等と、劇や映画を鑑賞しに出掛ける事…

おとなだまし

こどもと遊ぶのであれば、やはり、こども以上に賢くなくてはならない、とつくづく思い知ります。こどもだましという言葉がありますが、こどもは底抜けに純粋なだけで、馬鹿なわけではありません。むしろ、大人などよりはるかに賢いのです。 こどもは、どんな…

「今」を決める。

これは私も反省するところなのですが、子供達の「今しかない」を、割と大人が勝手に決定していることが日常生活に多いのではないでしょうか。 勉強の大切さを知るのは、「勉強って大切なんだな」と本人が身に染みて解ってからでは駄目なのだろうか、と思う事…

勝負する日

7歳の息子は学童保育所で『UNO』というカードゲームを覚えてきました。早速、休みの日に文房具店でデッキを1つ購入し自宅で私と対戦しました。 風呂上り、歯磨きも済んで後は眠るだけの少しの時間に、2歳の次男が見守る中、私と長男と2人きりの勝負で…

責務

「どうしてお父さんとお母さんは一緒じゃないの(暮らさないの)」と改めて、長男から尋ねられました。私は、主人の悪口を子供に一切言いません。主人への批判があったとしても、息子達には関係の無い事ですし、彼等の実父をなじるのは、ひいては「彼等の半…

「人」が作る、って事なんだよなあ、結局。

私は2歳離れた弟を持つ「姉」です。この私が4歳差の2人の息子を持っています。 今、私は仕事で「営業部」に属しているのですが、当然ながら、部署には営業部長と何人かの営業部員が所属しています。部長は女性で、御兄弟は弟さんがいらっしゃいます。課長…

ブルースこそは、かあちゃんに似合う。

ただ何も逆らう事なく、3回に1回は我が儘を聞き入れてやろうと思うのです。子供とて「人」です。反対されるのが解っていながら、甘えて来る事もあります。だからこそ無暗に拒絶するのではなくて、知恵を絞って相手をかき口説けば受け入れられる、という充…

その子の笑顔を責めないで。

悪くなりそうなその場の空気を和まそうとして、不自然に口角を上げてしまう事がありました。張り詰めた緊張をどうにかしようと、無理に笑う事がありました。 「叱られているのに、何をヘラヘラと笑っているの」と、更に相手の大人に怖い顔をされた思い出があ…

昭和生まれの母ですので。

女性でも男性でも身仕舞が清楚な人に魅力を感じます。つつましやかと言うには少し大らかで、整然としていると表現するにはやや遊び心があるような有様でしょうか。 我が家では、玄関先の靴を揃えるのは「鉄の掟」であります。帰宅後の手洗いよりも、宿題より…

もの食う2歳児

大福に目鼻を書いたようにシンプルな顔立ちの2歳の次男が、新年の餅菓子みたいな両手で、自分の手の平の3倍ほどもある大判焼きを握り締めています。そして丸い頬を懸命に動かし食べ進む姿は、母ながら手を止めて見入る価値がある程、すがすがしいのです。 …

柚子と子等と。

「もう、これで十分です」「お腹一杯です、ありがとう」と相手の厚意を適当に切り上げるのは、なかなか難しい事かも知れません。本当に自分が満たされていれば、遠慮なく辞退出来るでしょうけれども、空腹の時や虚無感に苛まれている時には、重ねての恩恵を…

居場所の本質

大人であっても、最終的に欲しいモノは「安心感」でないのだろうかと思うのです。生活を安定させる為の金銭も、側で見守ってくれる伴侶の存在も、社会に出た時の地位や名誉も、元を辿れば、普遍的な「安心感」に根差しているのではないでしょうか。細分化さ…