病気の日は心も風邪の日。晴れる日を寝て待とう。
お腹の風邪が長引いて、
心細いのか、
私にくっついていないと
機嫌の悪い息子。
寒い廊下にも
暗いトイレにも
泣きながらハイハイで
付いて来る。
眉間に皺を寄せて
悲しそうな唸り声を上げて。
大丈夫、
どこにも行かないよ。
座れば、
膝に両手を伸ばす。
いつか
独りぼっちにさせられるのを
恐れてでもいるように。
身体が思うように動かない日は
心も言う事を聞いてくれない。
心が思い通りに行かないと
身体が制御不能になる。
つらいね。
そうだね、つらいよね。
大人にだったら
屁理屈も通用するのにね。
適当なごまかしやその場しのぎだって
出来るのにね。
なにしろ
赤ちゃんの原動力は
喜怒哀楽のパンパンに凝縮された
「心」だから。
覇気の失せた君の後ろ姿に
お母さんは
キュッとなる。
君は良い子。
ねんねしな。
明日晴れたら
何しよう。
君は良い子。
ねんねんよ。
(昨日より、拙者も風邪。病児に密着生活、当然の結果。
母は、本当に健康でなければならぬと、痛感、毎度のことながら)