あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

「点」を置く。

 「あるがまま」を受け入れ、現状へ自分の感情を馴染ませるのに、随分時間がかかりました。まだ不安定で、核の部分も落ち着かず、出来たての小惑星のように私は今でもグツグツと揺らぎ動いています。

 二人の幼子を連れて、家を出る決意をしたのが去年の十月でした。独り親になる覚悟が出来ていたのではなく、その時点ではただただやり場のない想いを解き放ちたくてカッとなっていただけでした。混乱する自分の気持ちをなだめる為、何をすれば良いか、全く想像もつきませんでした。ともすれば堪らない焦燥感に引きずられ、叫び出しそうになる心をどうすればいなす事が出来るのか、分からずに泣いていました。ひたすら親に従うしか選択肢がなかった息子達は、情緒不安定に怒ったり涙したりする私を見上げて、さぞ悲しかった事だったろうと申し訳なく思っています。

 主人とは、やはり住む世界が違ったのでした。子を成し、一時でも同じ暮らしの中で一つの道を手を取り歩んで来た伴侶でしたが、時々訪れる違和感は、塵のように積もり重なっていきました。私も彼を、思いやる事が出来ませんでした。最後の最後で、私は彼の手を離してしまいました。

 至らぬ妻、至らぬ嫁であったのは、自覚しているところです。それをだからと言って、今になって修復しよう、取り繕おうという気持ちには、しかし、なれませんでした。

 この先、息子達には、辛い想いを多くさせる事でしょう。重い選択をしたのだと私が再認識するのは、恐らくこれから、息子達が成長する過程で何十回、何千回とあることでしょう。その度に私は、繰り返し自分の人生を軌道修正していく必要があるのだと思います。選んだ道が間違いであったと後悔するのでは駄目なのです。勝ち負けを言い立てるのは少し変ですが、人は負け癖が付くと、負ける状況を自分自身が何かと理由をつけて正当化してしまいます。私の腕には、二人分の命と人生が乗っています。彼等が親を選べないのなら、その親こそが、彼等の幸福をいたずらに削ってはならないのでしょう。すでに、私は自分の傲慢で、息子達の世界を変えてしまいました。だからもうそれ以上、彼等の世界を曇らせてはならないのだと思います。

 不甲斐無い母です。本当に賢明でない母です。いじらしくも私を慕ってくれる息子達が不憫でなりません。

 ですが彼等には、私しか残されていないのです。

 もう、泣くのは止めました。

 新しい年が明けました。

 

 

 (1000文字雑記)