あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

散文(覚え書き) 弥生

 私と子供達だけの生活も、丸4カ月です。

 2月末に今までの仕事を退職し、3月1日より新しい職場に入りました。

 1月から通い始めた茶道教室は、私用でお休みする事もありますが、楽しくお稽古をさせていただいています。

 一週間前、お茶の先生が、お庭に植えていらっしゃる紅白の沈丁花を、一つかみの花束にして、私に下さいました。ジュースの空き瓶に活けて、北向きの台所の窓辺に置きました。朝夕に水を替えていましたら、芳しい香りと共に、小さな花がほころびました。可愛らしい星のような、淡い色あいの金平糖のような、一粒一粒の花がきちんと「花」の形を象っていく度、台所中が、匂い袋みたいに春の香りで満たされていきます。

 長男が去年の11月に6歳を迎え、今年の3月に卒園し、翌月の4月には新一年生になります。母親一人の世帯で忙しくしている為、記念日らしい記念日も満足に祝ってやれなかったですけれど、せめて4月の晴れの日には、3人で写真でも撮ろうと思います。

 2歳の弟は2月に誕生日でしたけれど、そう言えば、彼の2歳の誕生日の写真もありませんので、これもついで、と言っては可哀相ですが、兄と一緒に記念を残してやりたいものです。

 独り親でも、持ち家が欲しくて物件探しは続けています。情熱は変わりませんが、探す地域や、主旨や、興味が徐々に私の中で変化しつつあります。子供達はいずれ私の手元を離れるでしょうから、老い先の短い私の住処を果たしてどこに定めたものやら、などと言う事もあやふやではなく、考えるようになりました。

 金銭の余裕、心の余裕、体力の余裕、労働条件の余裕、そのようなものは元々望むべくもないのですが、子供達が日に日に大きく、逞しく、また男らしく成長していくにつれ、想いを馳せないといけない事、それにあわせて起さないといけない行動は違ってきます。かけるべき言葉の質も違って来るでしょうし、用意すべき準備物も違って来るでしょう。だけれども、朝起きて「おはよう」と声をかけるトーン、自宅以外へ送り出す時のお別れの抱擁、そうして彼等が再び私の元へ還って来た時の出迎えの笑顔は、たぶん、私はずっと変えないままなのだろうと思いました。

 終わる日の事を想像しながら身仕舞をするのも楽しいです。

 終わる日の事を想定しながらきちんと「始めたい」のも、私の心情です。

 終わりを丁寧にしたければ、始まりも心をこめて丁寧に。