ブルースこそは、かあちゃんに似合う。

　ただ何も逆らう事なく、３回に１回は我が儘を聞き入れてやろうと思うのです。子供とて「人」です。反対されるのが解っていながら、甘えて来る事もあります。だからこそ無暗に拒絶するのではなくて、知恵を絞って相手をかき口説けば受け入れられる、という充実感を味わっていいのではないでしょうか。やりたい放題を野放しにする事とは違うと、そこは区別して、教えなくてはなりません。しかしながら、全ての提案や欲求や弱音を吐く事へ一貫して反論するのは、特に幼い心には酷なケースもあるように思えます。

　私が独り親だからという事ではなく、もしかしたら保護者である立場の方々にも、さじ加減の難しさを考える瞬間はあるのではないでしょうか。

　息子達が満たされる時は、どのような時であろう、と、思い巡らせる事があります。物質的には、一般家庭のように十分施してやることは出来ないまでも、せめて、心神の面では過不足のないように準備してやりたいと思っています。私には「外で働かない」という選択肢が存在しないので、その想いは余計に強いです。彼等が心の底で流している涙を、温かいバスタオルで、グイッとぬぐってやりたいのです。

　懸命に生きている彼等の為に。