あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

食卓

どちらさんも、よござんすね?

朝食に出すサンドウィッチは、 私にとっては、 ちょっと真剣なゲームの駒である。 あれこれうるさい長男が 文句を言わずに食べたら 私の勝ち。 一口かじって 「僕これ苦手」 と、御馳走様をすれば、 私の負け。 彼の昨晩食べた物、 起きて来た時の雰囲気、 …

台所マジック

礼をもって 食べる。 詰め込む、のでなく いただく。 予期せぬ出来事が 君を嘲りにやって来る日も 思いがけない出来事が 君に嬉し涙を流させに来る日も。 指をそろえて 友達を出向かえるように 静かな気持ちで いただこう。 この味は 君をどんな気持ちにさせ…

捧げる供物

一匙すくって こわごわ運んだ。 私を見つめる つやつやした真っ黒い瞳。 ぽってり開いた待ちぼうけの唇。 初めての供物は 磨り潰したドロドロの粥。 この世に誕生して まだ半年にも満たない儚い命に 最初の実りを捧げた日。 人でも神でもない 幼いモノが 少…

手と手を合わせて、みなさんご一緒に、いただきます。

食べ物を 有り難いと思うのは 何も、生命維持の為に 必須であるものだからという 根源的な理由だけじゃないんだな。 暖か味のある陶器に 心を込めて盛られた ちらし寿司。 サイの目に切られた卵の黄色。 ほぐし身の桃色。 華やぐレンコンの白。 散りばめられ…

解りにくい人の、解りやすい想い

九州男児の主人は 筋金が背骨に一本入った 「男児」です。 ご時世に逆行しているのも 自分なりの信念で突き進んでいるのも 承知して、 いささか残念ではありますが、 私は連れ添っております。 有難うとか、 よろしくとか、 たった一言いってくれたらな、 と…

祭りの果て

ちらし寿司の具のように ご近所の家族が集まって 狭い我が家で祭りをした。 熱気が引いて 祭りの果て。 小さな食器棚に眠っている器達が 全部出払ってテーブルに並んだ。 赤ちゃんも踊った。 チビ達も飛び跳ねた。 大人達は馬鹿笑いをし、 大いに飲んで、箸…

佇まい、端麗

落語には 気安い小店で 蕎麦をたぐる人が しばしば登場する。 噺家の調子もあるのだろうが 実に旨そうに蕎麦を食す。 新年の願掛け帰りに 立ち寄った蕎麦屋は 肩肘張った老舗でもなさげで 我々子連れが戸を開けるのに 何の躊躇も要らぬ小奇麗な店であった。 …

元日 我が家の風景を少し

いつものように 子供達に起されて まだ朝日の昇り切らない 薄蒼い時刻に床を出ました。 君達の体内時計は すごいものだな、と感心しながら 祝いの膳を用意する元旦でした。 皆様、明けまして おめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます…

無の境地

半月ぶりに、 熱したフライパンに 菜種油を敷き、 クミンシードを揚げ焼き。 スライスした玉ねぎ2個を、 炒めて、 炒めて、 焦げる寸前、 湯気も出ない、 繊維の端がカリカリになるくらい 炒めて、 生姜と大蒜のすりおろしを 水と共に加えて加熱した後、 ト…

御台所

あがない、 あつらえ、 まかなう。 きざみ、 さばき、 こしらえ、 もりつける。 あたりまえの いただきますと あいかわらずの ごちそうさま。 かたづけ、 あらい、 すすぎ、 ふきとる。 たえない、 あすをおもい、 いのるように しまう。

油断ならない。

あ。 おばあちゃんから 今年2度目に届いた 美味しい蜜柑。 育ち盛りの次男は まったく、 油断ならない。

純粋にして贅沢

果物の、 皮を取って ぎゅっと絞っただけ。 それだけの それだけの 有り難い贅沢。 思い溢れる贈り物。 恐れ入ります。

ほの字

豆乳のドーナツ。 巨峰よりやや大きい。 表面はカリカリで香ばしく 中はかなりの弾力がある餅状。 むちむち、噛み締めると、 ほんのり濃い豆腐の風味。 蜂蜜がかかっているのだが、 アカシア蜂蜜よりももっと雑味が あるしっかりした甘み。 天盛りされている…

なんでもない日の必需品

なんでもない日を おはようから おやすみまで つつがなく つつましく。 依怙地にこだわる 味噌と米。 ずぼらだけど ずぼらだから。 出汁と味噌と 米と笑顔と。 人は 食べずに 生きられないから。 出汁と味噌と 米と笑顔と。 他には何にもないけれど、 おかえ…

女王陛下のブリオッシュ

”パンが無ければ、 お菓子を食べればいいじゃない” 有名な元フランス王妃の名言だ。 ただし、彼女の発言ではない説が 有力。 しかも、この訳、厳密には 「お菓子」でない。 原文のフランス語に即すなら 「brioche」=「ブリオッシュ」と なるので、文句にニ…

「     」

おんなじ顔して 「あーん」 「んむっ」 「へへっ」

どなどな

売られて行ったのは、 可愛い子牛だったはず。 ステーションビルの お惣菜屋さんで売られていたのは よそ行きの 鶏の太ももだった そんな 日本のクリスマス・イブ。

スパイシーライフ

無くても暮らしていけるけど あるとより幸福感が増すものは 生活に色々あるものだ。 黒胡椒・生姜・シナモン・ナツメグ カルダモン・クローブ、 他にもいくつか。 チャイやカレーはこれらで作る。 子が生まれ、 シンプルな暮らしになり、 自分自身もどこかし…

あの人を追って

超えられない人がいる。 超えられない味がある。 あの人を追って 随分と色々な物を試したけれど、 未だに納得はいかないし、 今後も追い付く事が出来る気が しない。 私は 随分と根性無しで 怠け者だけれど、 あの人は、 毎回、煮干しの頭とはらわたは 手で…

具だくさんだより

ずぼらな母なので 自堕落な妻なので 料理での一手間を 度外視してしまいます。 旬のもので何とかしようと するし、 比較的得意な料理を 繰り返し提供します。 味噌汁なんていうのは 最たるもので、 具だくさんにしておけば ある程度さまになります。 玉ねぎ…

おでんと関東だき

これは、 何でしょう。 ①おでん ➁関東だき 個人的な区分では ➁の関東だき。 何故。 画像の隅の部分に 「はんぺん」が入っているから。 もしかすると「ちくわぶ」でも 良かったのかもしれない。 関西ではあまりにマイナーな 具材。 関西出身の私の発音だと ”…

茹でて焼かれて

アメリカで大流行した 御存じ、ベーグル。 油脂を含まず、 腹持ちも良い。 元々はユダヤの民の ソウルフード。 二次発酵後に モルトエキス入りの たっぷりの湯にて茹で 萎まぬ内にオーブン焼成。 健康的←の定義はここまでで。 これにリッチな具材をサンドし…

Bonjour, Monsieur, comment allez-vous?

優雅な朝食なんてさ 男三人に囲まれての 朝の喧噪では 望むべくも無いけど 一息つけた 朝と昼の間に、 心ならずも マダムブランチ。 気に入りのパン屋で買った クロックムッシュをトースターで 温めて。 フレバードティーをミルクで割って。 今日一日の活力…

物申す蜜柑②

私の実家は 梅干しの産地。 しかも、 全国ぶっちぎりの1位。 桐箱入りの高級梅干しも 時々話題になります。 見渡す限りの梅林は 早春の風物詩で見事です。 そして桃と 蜜柑の産地。 なので、蜜柑も 物申します。 脛に傷持つおいら達、 見てくれだけが命じゃ…

物申す蜜柑

一冬、蜜柑はいくつ食べるか。 我が家は3つ、実家は4つ。 それだけ。ええ、それだけ。 あ、 単位は勿論、 「箱」ですが。 今年も我が家には 実家の母から蜜柑が届いた。 え、 そうです、箱で。 これが届くと 改めて冬が来たのが実感出来ます。 見るからに…

拝啓 親愛なる救い主様

キリスト教でもない 我々が祝うのは 確かにとんだ宗旨違い。 とは言え、 やおよろずの神々と 大昔から仲良くやってきた 民族の血は健在です。 お祭り騒ぎに不信心甚だしく、 我が家は一足お先に Happybirthday 幼子イエスキリスト。 家庭用グリルで焼いたプ…

御馳走様のあとさき

ショリショリショリ。 ショキショキショキ。 無心になって 研ぐ。 数多の食材の中で 唯一 「洗う」でなく「研ぐ」 米。 たっぷりと贅沢に水をくぐらせ 磨き上げるように、研ぐ。 我が家の料理はここから始まる気がする。 誰かの為に台所に立つ毎日だけど、 …