ガサリ
ガサリ
落ち葉を蹴って歩く。
無数の枯れ葉が散り敷いた道。
小舟の真似をして葉っぱを蹴散らす。
薄い氷のような葉っぱの海が割れる。
人は、
自分の生まれた季節に愛着を持つみたい。
私も子供達も、
冬のあれこれを探すのが好き。
分け合えるいろんなものが、
この季節にはあるのだろう。
母から子に枝分かれしていくのは
どうやらミトコンドリアだけではないらしい。
一つから二つ、そしてもう一つ。
長男も次男も、
活き活きと冬の小舟になり、
気ままに枯れ葉の海を渡っていく。