殿下は只今、おむずがり
子供らしさは何ぞと問われたら
可愛らしさや
無邪気さや
思い付く限りの
ふんわりしたものを挙げるだろう。
だけれども、
元気のない子は
急に大人びて見えて
私は何だか、
胸の奥がしんとする。
殿下はお風邪を召しました。
お腹のお風邪を召しました。
つまらなそうに
おもちゃを選び、
仕方なさそうに
手慰みをする。
ねんねんころり
おころりよ。
いたいの、わるいの、
とんでゆけ。
明日は笑顔に
なれるといいね。
生憎、只今、おむずがり。