みんな、どこへ行くの?
水道水が蛇口から注がれて
排水口へ流れ去っていくのを
長男はとても不思議な物を
見る目で眺める。
どこからきて
どこへ行くのか。
流れ下って
見えなくなってしまった水は
どうなってしまうのか。
思えば、それは
水に限られた事ではないかも
知れない。
森に降り注いだ雨が、
地球を巡る事を
ドラマチックな写真と共に紹介した本。
『水は、』
人通りの絶えた夜道に
そこはかとなく漂う人の営みの気配を
優しいタッチで描いた本。
『よるのかえりみち』
お母さんに抱かれて帰る夜道で、
主人公の仔ウサギが見つめる非日常。
最終列車に乗ってどこかへ還るらしい
誰かの趣きに、
我が家の長男は興味を引かれるようです。
もっと幼い頃。
自分の中だけで完結していた
長男の「世界」は、
自分を取り巻く「巡る世界」にまで
拡大しました。
その時々で大好きになっていく絵本。
これからの彼が
どんな世界の住人になっていくのか。
膨らんでいく豊かな彼の世界に
私は心躍ります。