あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

手習い

思うんです。

文字と手に、

人柄と言うのは

にじんでくるものだな、と。

 

年賀状や、寒中見舞いを

やり取りする季節だからですかね。

特に、自分の筆跡のまずさが

際立つんです。

 

習い事の看板やチラシに

目が行くのも、ちょうど

これくらいの季節ですね。

 

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小さい頃に習っていた

道教室を

時々、思い出します。

畳やフローリングの上に、

フェルト地の毛氈を敷いて

長机を並べ、こさえた

こじんまりした教室でした。

たきもと先生とおっしゃる先生でした。

きっと雅号もおありなんでしょうけど

なにしろ

私達が知っているのは

たきもと先生ですから、

今でもずーっと

たきもと先生です。

 

子供ながらに正座して、

私は墨汁でしたけど、

中には一から墨を磨る子もいましたね。

きっちり練習する子もいたし、

へのへのもへじで、ふざける子もいた。

真面目にしろ、おざなりにしろ、

何だかフワフワした教室でしたね。

先生がふんわりした方だったので

やっぱり全部がフワフワしてました。

おしゃべりしながら文机に向かい、

遊びの約束をする子も、

放課後の面白かった事を披露する子も、

それから、そんな煩い中で

真剣に半紙に向かう子もいて、

なまぬるいごった煮みたいな教室で

窓際にチンと座ったたきもと先生が

静かに生徒の添削をしておられた。

 

もう、いい御歳になられたのかなあ。

随分ご無沙汰してます。

 

拝啓、たきもと先生。

 

一筆啓上申し上げたいのだけれど、

この私の下手くそな字が情けなくて

筆無精になってしまいます。

 

拝啓、たきもと先生。

 

この悪筆を手土産に、

いつかお会いしたく存じます。

あの日のように

先生、

笑って添削していただけますか?