2018-01-22 捧げる供物 あかちゃん 子育て 食卓 一匙すくって こわごわ運んだ。 私を見つめる つやつやした真っ黒い瞳。 ぽってり開いた待ちぼうけの唇。 初めての供物は 磨り潰したドロドロの粥。 この世に誕生して まだ半年にも満たない儚い命に 最初の実りを捧げた日。 人でも神でもない 幼いモノが 少しずつ少しずつ 人として成り立っていく儀式。 気配を濃くして 見守る私に、 息子はわずかに微笑む。 いらっしゃいませ、尊き方。 ましませい、我が家の食卓へ。