あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

夢を食べる。

保育園から帰って

玄関扉を開けた長男が

真っ先に見せてくれた

真新しい雪。

 

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頭にも

リュックサックにも

結晶になったダイヤモンドの粉を

いっぱい付けて。

 

玄関灯の

黄色い光に照らされた、

輝く雪。

 

寒かったでしょう、おかえり。

出向かえた私の声が聞こえなかったように

霜焼け寸前の真っ赤な指先で

握り込んだ雪玉を見せる。

「ほら、ふわふわ」

興奮した君の上ずった声は

花火のきらめき。

「綿あめみたいでしょ」

そうだね。

「美味しいよね」

どうかな。

「甘いよ」

だといいね。

「ほら」

 

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積もりたての

氷の結晶を頬張りながら

満足気な笑い声を立てる君。

 

私も、

ずーっと昔、

そうだったなあ。

空から降る雪の姿は

おとぎの国の儚い宝物のよう。

嬉しくて、

特別で、

足先がふっと浮き上がる。

 

届かない世界に

たんまり蓄えられた夢が

地上に降り積もった日。

冷たい指を温めながら

子供達は

むしゃむしゃと

甘い夢の欠片を

食べる。