あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

あの時のハレルヤ

物思いに沈んだ時、

遥か前方を見渡す人は

少ない。

打ちひしがれるような

哀しみに胸が絞られる時、

晴れ渡る空を見上げる人は

少ない。

視線は足元へと引っ張られ、

背中には重いお化けが

覆い被さる。

 

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久し振りに出掛けた先で出会う、

道路脇に実ったたわわな果実。

 

私は、

全てを振り切って

顔を上げ、

目を見開き、

空を背景にした逞しい果樹を見つめている。

平穏ではない時間を過ごしたとしても

楽観を許さない日々が訪れたとしても、

私の眼差しは

天を仰いで、見飽きない。

 

大丈夫、乗り切れる。

生きようと走り出す身体がある。

この場所で踏み切って

踊り込む、次の渦へと。

 

魂が私に嘘を吐かないのなら、

私は、そう、大丈夫。

豊かな実りの

その大樹の更に上、

宇宙の青が輝く天へ、

背骨を突き抜けて、

命が飛び立つ。

 

蹴った大地に水輪が広がり、

地響きを立てて光が炸裂する。

羽音、木霊、賛美歌。

ここにない地図に向かって、

私は

太陽を連れて、

歩き出す。