あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

あの親にして、この親あり。

私がこの世に誕生したのは

金曜日でした。

母は帝王切開

私を産んだのですが、

何故金曜日だったかと言うと

お医者様が暇だったからです。

今でも、

母のお腹には

ケロイド状の垂直の傷跡が

真っ直ぐに残っています。

私は、

母の狭い産道を自力で通る

と言う難行を経験せずに

金曜日にポコっとこの世に

誕生しました。

だから、

生まれたての私の頭は

満月のようにまん丸だったと言います。

髪の毛は薄かったようで、

当時の若い母はとても気にしていたとか。

そんな私ですが、

美しかった頭の形も

安眠型赤ちゃんだったせいもあり

形状記憶出来ないまま

絶壁へと変化しました。

憐れだった頭髪は

真っ黒でふっさふさに成りました。

少し後の事なんて分からないものです。

 

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私の姿が見えなくなると

気が狂ったように探し求める赤ちゃんだって

10年後には

私を「クソババア」扱いするんだろうし、

 

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誕生日ケーキを楽しみにしていた子供だって

社会に出れば自分の嫁の誕生日さえ忘れて

うっかり同僚と飲み会に行ってしまうんだろうし。

 

ままならないものだよなあ、と思うんですよね。

 

ただ、

母が、

私のこの世に誕生しようとする苦しみを

腹を切る自分の痛みとして引き受けてくれたように

私が、

この子達の独り立ちするまでの困難の幾ばくかを

肩代わりしてやれたらいいなあと

思う事があるんですよね。

実際は、

大したフォローなんて

出来るわけない事は知っています。

私とは全然違う命の為に

代走や代打はしてやれません。

そんな覚悟でいる、というだけの話です。

 

水を飲むためには

両手を器にする必要がある事。

先へ進むためには

顔を前へ向けるしかないという事。

つまずいて跪いたら

歯を食いしばってもう一度最初から

やり直すという事。

そのような事を、

彼等が失敗を繰り返す度に

何度も何度も教えてやるだけです。

非力かもしれませんが、

無力ではありません。

それしか出来ませんが、

それだけは出来るのです。

よってたかって彼等を追い詰める世界が

そこにあったとしても、

無い知恵を絞って一緒に戦ってやれる、

そういうのが、

親なんじゃあないかな、とも

思います。

 

ままならないものなんですけどね。

 

心底大事な物を

思うがままに撫で回せる人生であるように。

彼等の不遇を

全部、ひっかぶってやりたい。

親ってそんなくだらないモノなんだよなあ。

結局は、

そこまで肩入れした彼等自身が

ちゃんと自分達の人生を見つめて

歩き出して飛び立っていくんだけど、

それでもそこに転がっているつまらない物を

可能な限り拭き取ってやりたいと

欲張ってしまうんです。

 

「毎日、馬鹿みたいに楽しいです」

 

彼等がそういう事を当たり前に言えるような

夢みたいな世界を夢見ている、

親ってほんと、

そんな生き物なんですよ。