あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

作法を以って、観る。

君の背中を

不用意に触らないようにしているの。

 

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目的地へ向かう君の流れを

さして重要でも無い要件で

邪魔をしてはいけないと。

 

君へ呼び掛けるのは

私の茶飯事なのだとしても、

君が根気強く「初めて」を味わっているのは

それ以上に優先される事なのだから

君の背中を

不用意に揺さぶるのは

やっぱりしてはいけない事なんだと

私は思う。

 

私が「分かる」という事と

君が「分かる」という事との

物事の重さは

全く比べものになどなりません。

 

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君が「あ」と身を乗り出すのは

私が「あ」と身を乗り出すのと

全くレベルの違う事なのですから。

 

ある程度分かっている、と言う事は

本当はとても傲慢な事なのかも知れませんね。

とりあえず、とか

それはそうとして、とか

どこかで高をくくっているような

生意気な気持ちが無いとも言えない。

 

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おいおい、なんだそれ

ホントかよ、マジで。

君の心を鷲掴みにする出来事の数々が

あっという間に君を研究の世界へ

連れ去って行くのを

私は呆れるくらい見慣れたこちら側で

見送っているしか出来ないんです。

 

でも、

ほんの少し、

勇気を出して大人の役割を脱ぎ捨てる事が出来たら、

君の追いかけている物の端っこくらいは

指先で触る事が出来るかも知れない。

 

おいおい、なんだそれ。

と、君と顔を見合わせて、

ありふれた世界のもう一つの表情に

ビックリしたり、

ときめいたり、

感心したりが

出来るのかも知れない。

 

頭の良さとか

優れた理解力とか

大抵は大人を喜ばす為の物差しだから、

その物差しが古くなったり

ひび割れたりすると

簡単に私達はがっかりしてしまう。

 

腕や、足からではなく

額や、胸から恐ろしいくらい無防備

光の中へと飛び込んでいく

ばらばらに散らばったままの

ちぐはぐを振り乱して笑っている

無茶苦茶な本能を持っている君は

私にとって堪らなく魅力的で

底知れず怖い存在だ。

 

不用意に触ってはいけない。

キラキラ輝く物を

曇らせてはならない。

自分に生きやすい世界でないにも関わらず

何度も立ち向かっていく君を

私が押し止めるのは

無礼な事だと

思いますから。