あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

宝の居場所

綺麗だったから、とか

可愛かったから、とか

便利だと思ったから、とか

誰も持っていないから、とか

宝物を大事にする理由は

大人でも子供でも

くっきりと言い切れるほどのものを

持っているものだ。

 

役に立たないからこっちにしなよ、とか

大事にしないのに決まっているから、とか

同じものがあるじゃないか、とか

君には似合わないよ、とか

他人が無遠慮に断言して

せっかく手に握っている物を

捨てさせるなんて

よっぽどひどい事に

違いない。

 

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貴方はその人ではないし、

その人は君ではないし、

君は他の誰かでもないし、

他の誰かは貴方ではない。

価値を決めるのは

当事者で良いはずで、

傍観者がわざわざ親切心やお節介や

まして善人面して押し付けるものでは

ないだろう。

 

殊に、

大人は子供に

先輩風を吹かせたがる。

大人が「いらない」と思ったら

子供にとっても「いらないものだ」と

結論づけたがる。

子供が自力で手に入れたものも

むやみに捨てさせたがる悪い癖。

汗ばんだ手に握り込まれたダンゴムシ。

ポケットにねじこまれた小石。

ぬいぐるみのちぎれたリボン。

リュックで持ち返ったグチャグチャの塗り絵。

子供が「宝物」だと言い切るのなら

それは紛れも無く

「宝物」であっていい。

それ以外に表現のしようがないくらい

大切なものであったなら

それ以外でなくちゃならない理由なんて

ないじゃないか。

 

きらびやかなネックレスも

ブランド物の高級時計も

一張羅のスーツも

鰐革のバッグも

本格派のシティバイクも

大人が

それ以外に表現のしようがないくらい

大切にしているのと同じように。

 

おもちゃの小判で夢を買う。

そんなおとぎ話を

眺めるだけの

何者でもない人になって

へらりと笑って頷こう。