あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

名付けたいのは欲張りだから。

私達大人の話は

本題に入るまでの言い訳が

長すぎるんですよ。

登場人物のプロフィールであったり、

結論を勿体付ける為の修飾語であったり、

自分を安全圏に置く為のセンテンスであったり。

 

いきなり

「ギューンっ」とか「ドドーン」とか

発射音や爆発音から物語が始まったり、

「〇〇ちゃんが取ったぁ!」と

涙交じりの大声から出発したり、

どの場面か解らないようなミュージカルの

一節から繋がり出す、

そんな君達の話に比べて

なんとのっぺりとした、

危機感も高揚感もない話を

私達はしているんだろうね。

もっともらしい顔付きをして、

適度な相槌を忘れないよう配慮して、

次の会話に困らぬよう算段しながら、

相手の話に熱中する振りをして。

 

f:id:akarinomori:20180227224259j:plain

 

誰にでも通じる当たり障りのない言葉に

私達は随分と執着しているんだろうと思う。

出会い頭の事故を

極端に恐れているのだと思う。

「うんうん、それで、それからどうしたの?」と

身を乗り出すのを面倒に感じるようになったのは

いつからだったろうか。

「それ何、どういう事、面白いね?」と

相手のフィールドへピクニックに出掛けなくなったのは

いつからだったろうか。

 

スマートという事は、

無感動を装う事じゃあないのにね。

真摯という事は、

物分かりが良いという事じゃあないのにね。

ほらね、

また、

私達は言い訳を考えている。

「お母さん、あのさあ」から始まる

支離滅裂な君の話に

適切な道筋を見出そうとしている。

なんて悪趣味、

君の世界を翻訳するなんて。

赤と言ったら赤なんだよ。

黄色と言ったら黄色なんだよ。

大人は自分を過大評価し過ぎだよ。

景色が美しい事に説明文を付けるなよ。

ちゃんが可愛らしい事に保証書なんていらないよ。

 

花は笑うし、

月は歌う。

そこに君がいるのなら、

大人は黙って手を繋ごう。

 

 

(222記事目。ゾロ目で何だか嬉しかったなぁ、ははは。)