2018-03-03 窓辺のおとぎ話 あかちゃん 子育て 季節 尊い雫が この世に 音を立てるように 窓辺で遊ぶ君が ぽつり 遠い異国の言葉を 発する。 何かに気を取られ、 秘密を漏らしてしまった時の 溜息の響き。 開け放たれた窓辺。 梅の香りに淡く染まった 人懐こい風がワッと溢れて、 時折、また人目を忘れた君が 見知らぬ国の詩を口ずさむ。 あ、と気付いて照れ笑いをし、 赤ちゃんの振りをして 遊びに熱中する仕草。 うっかり姿を見られた妖精が 私達にお辞儀をするような、 もどかしい 陽だまりの 窓辺。