あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

猫とウナギと。

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雨模様の日。

少し心細いのか

家事をしている私の膝へ

猫みたいに纏わりついてくる君。

仕方がないので、

私も猫になりすまし、

腹を見せて

寝転んだりしながら、

君の膝にグリグリと頬擦りしてみる。

 

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横顔を

ぺったり床に付けて

下から天を見上げると、

笑った君の口許に

真珠のような真綿色の歯。

大きな「猫」に擦り寄られて

ウナギみたいに君が揺れる。

 

雨に降られて

二人切り。

猫とウナギと

内緒の話。

 

猫の私は眠いので

手足を投げ出し毛布の上へ。

手つかずの用事はあるけれども

私は猫なので

関係ない。

ウナギの君には

もっと関係ないので、

二人は内緒の話を続けながら

雨の日の退屈を

丁度良いサイズに切り取って

遊ぶ。

私は猫なので

イライラしない。

ウナギの君には

もっとイライラなど関係ないので、

二人は賢い人間のフリをやめて

雨の日の薄暗さを枕にして

互いを温め合って

眠る。

時々、君は目覚めて

人間であった事を思い出すのだけれど、

可愛い寝言をむにゃむにゃ言って

またウナギに戻って眠りに落ちる。

 

雨が降っている。

私達の

輪郭の外側で。

私達を連れ戻せぬまま。