あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

楽園を目指して。

どれも全部違っている。

それを腹立たしく感じる時もあるけれど、

時に、自分が追い詰められるのを

防いでくれる事もある。

夫婦だから同じ方向を向いていた方が良いと

信じる人もいるし、

それぞれ個人なのだから例え家族でも

バラバラなのが正常だと言う見方もある。

 

私はしばしば

主人の背中を見失い

心細い想いに陥る事がある。

彼の頭の中には私の何倍速ものCPUがあり、

情報の処理能力も恐らく私のと比ではない。

行き違いが生じるのは

そういう事を含めた

二人の相違点が原因だ。

不必要ないざこざに

神経が参る時も無いとは言えない。

だけれども

彼の座標は

私の及ばぬ位置にあるので

私の視野を飛躍的に広げてくれる場合もある。

頑なである私は事の最初にあたって、

大概、つまずくのだ。

彼が開いて見せる俯瞰図に

見慣れぬものへの不安が募るから。

少しまどろっこしく、それでも辛抱強く

私を導こうとしてくれる主人に

不親切にたしなめられ、

ふくれっ面をしながらも

私は軌道修正していく。

二人で一つの物を守ろうとするのは

とても労力のいる事で

気質が違う者同士であればあるほど

驚く程、その過程は面倒臭い。

自分の考えを相手の為に丁寧に翻訳する所から

作業が始まるのであるから当然と言えば当然。

どこまで相手に譲るのか、どの考えを共有しようか。

何も土台の定まっていない所に、

遠くから土を持って来て地道に埋めてから

やっと話が始まるのである。

気の長い話だ。

投げ出したくなる時も頻繁にある。

 

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家族であると言う事は、

あらゆることが遠慮なく出来得る。

遠慮はないが、ただ、敬いの心と配慮と

少しばかりの辛抱が必須だ。

 

培う事。築く事。育む事。委ねる事。

そのどれもが忍耐を必要とする難事業であり、

当たり前にスラスラと進むものの

なんと少ないことだろうか。

それでもそれらをどうにかこなして行こうとする

弱味だらけの

不揃いの

それからデメリットもちょっとある

私達が

それなりに

摩擦に耐えながら一つになり続けている事に

本当は意味があるのだろうなと

実感している。

独りで生きる楽天を捨てて

同じ釜の飯を食う窮屈を選ぶ。

馬鹿のする事を喜々として選び、

案の定、頻発する難問に目を白黒させながら

ぶつかりながらも

家族と言う枠組みを

滑稽な程

投げ出さないよう補修しつつ

愛用している我が家。

 

大望があればもっと良かったのだろうか。

偉業を成す術を探すべきだろうか。

 

波風の立つ沖に

てこぎ舟でぼやぼやと漕ぎ出す

奔放な我が家。

どれも全部違っている

バラバラの部品と船員が織り成す

心躍る冒険譚は

前途多難に

そうだ

まだ始まったばかり。