あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

かりそめのからだ

さなぎの殻の奥で

息をひそめて眠る蝶は

微熱と疼痛と

少しの悪夢に悩まされ

身じろぎする。

 

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瞼の裏に通り過ぎる断片は

限りなくモノトーンに近い

静かな色彩だ。

ふいに彩度を調整し忘れた無神経な残像が

君の浅い眠りを叩いて脅かす。

 

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まだまだ未熟な羽根は

縮こまったきりで、

ささやかな安眠をも覆い尽くせない。

こじらせた風邪の煩わしい咳の合間に

細い睫毛の束が悲しそうに震えている。

頼りない殻でがんじがらめにされ

窮屈そうな寝返りを

何度も何度も。

 

晴れるとも

曇るとも決めかねている

怠惰な空の薄明りが

君の寝顔を茫々と照らし

不用意に眠りを妨げて通り過ぎる。

 

僅かばかりの苺を口に含み、

安堵の表情で目を瞑る君。

希薄になった生きる作業を

思い出し、そして見失い、

睡魔の隣で、また息をする。

とろりと粘つく春日に透けて、

未完成な蝶は寝息を立てる。

 

熱された呼気の

ゴロゴロとした響き。

重苦しく沈み込む、

不透明な気配。

痛々しくも

清らかな惰眠の中で

小さな蝶は

朝焼けを待つ。

 

 

(次男、久し振りの里帰り前に、まさかのダウン。

へらへらとご機嫌な事の多い人ですが、やられる時には

完膚なきまでに、という感じ。

長男はちょこちょことマメに毒を出している感じだけれど

弟は平穏な海原に、突如として海底火山が吹き上がる感じ。

「平均して」何かしらある二人だけれど、平均するまでの

過程がもう、私にはすったもんだ。)