あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

祈る。

 北海道の今回の大地震で、苫小牧在住の弟が被災しました。自宅の停電は漸くの事で復旧したそうですが、まだまだ不便な地域も多く残されています。ライフラインの修理に献身して下さっている方々も、大半がご自身も被災者です。助け、助けられ、肩を寄せ合うようにして元の生活回復に向け、懸命に活動なさっています。

 御舅さんも御姑さんもニュースで嫁の弟が非常時である事をお知りになったようで、電話越しではありましたがお気遣いの言葉も頂戴いたしました。遠方でありながら、一つの家族として労わってご心配下さるお心が嬉しくて、直接電話を受けた主人から、その旨の事を伝え聞いた時、私は胸が一杯になってしまいました。古い因習に否定的な方々の意見はメディアでは連日画面を賑わせたりしていますが、嫁に入り、曲がりなりにも家族になった人達への深い配慮というのは、時に頼もしく、心強くもあるものなのですよね。

 就寝時、子供の寝かし付けの折、ふと、5歳の長男と今回の北海道での停電の話をしました。電気が来なくなり、自分の意志に反して真っ暗闇で過ごさなくてはならない経験を彼は経験した事がありません。親世代の私達は、夏頃に夕立の為の落雷があった時、何度となく停電をした記憶がある世代です。スイッチを押せば電気が点いて、ボタンを押せばガスが点いて、蛇口をひねれば当たり前に飲み水が注がれる世界、そこに生きる子供達に停電の不便さは、逆に目新しいものであったようです。彼にとっては叔父にあたる私の弟の現状を簡単な言葉で説明してやると、長男は目を輝かせて次々に質問を投げかけて来るのです。「それから、どうしたの?」「それはなんで?」「真っ暗になったらどうやって御飯食べるの?」。まるで物凄く面白いイベントがそこで繰り広げられているかのような反応です。「もう一回(叔父さん=私の弟、の)お話して」と、昔話の続きをせがむかのような無邪気さなのでした。

 今現在でも、私達のような小さな子供を抱えてらっしゃる親御さんは、どれほどの苦労をなさっているかと気持ちが塞がります。大人でさえ過酷である避難生活であるところを、わずかばかりの油断や窮屈で命の危険にさらされる子供達。それを見守る方々のご心痛、察して余りあります。

 台風被害での復旧もやっと始まったばかりの本国へ、また新しい台風が接近していると言います。被災の中での更なる避難。どうか、ご無事に。ご無事に。

 

 

(1000文字雑記)