あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

学会レベルで決まってるんですよ、努力しなくても、君は素晴らしいって。

 ヘビースモーカーの107歳。車を転がして買い物に出掛ける102歳婦人。長寿社会になったとは言え、世界にはまだまだ驚異の高齢者が存在します。不摂生と健康寿命には何の因果関係も無いというのは、近年の遺伝子化学の世界では常識になりつつある事なのだとか。そうすると、最新と銘打つサプリメントや、健康補助食品、人気エクササイズや美容法、ダイエット術やパワースポット特集まで、私達が有り難がって喰い付いていた様々な情報が急に光を失ってしまうかのようです。

 才能や能力、はたまた寿命までを遺伝子レベルで語られてしまったら、一縷の望みや都合の良い偶然で夢を描いていた凡人は立つ瀬がありません。でも、一方で、これが良かろう、と、(喜々として行動していた内容であるならいざ知らず)意に反した週間や運動に縛られていた身とすれば「だって、遺伝子でそう決まってるんだもん」と、割り切った気持ちで余力を残して方向転換出来るかも知れません。

 先が解らないから努力を積み重ねられる、のが良いのか、先が解っているから自分に本当に必要な選択が出来る、のが良いのか。余命宣告された患者が、一念発起して意義深い凝縮した余生を送ったりするのと、プロセスは似ています。

 さておき、「ねばならない」事は存外、少ない物です。少なからずあるにしても、ほとんどが「した方が良い」事か「どちらでもよい」事です。玄米を食べたい人は玄米を食べれば良いし、白米が好きなら白米を食べれば良いです。白米が好きなのに「我慢して」健康の為に、ダイエットの為に「こじつけて」玄米を食べるのは、少し違うと思います。まして、是非そうして下さい、とよそ様の生活環境にまでご意見するのは随分と差し出がましい事でしょう。

 説明と配慮が足りない時、反発が生まれるのだと、子供を育てていて痛感する事があります。彼等の「常識」は未発達でほぼ「野生の勘」で作動します。命を守る為、直観的に必要最低限の事しか処理しません。ですから、こちらは「そのままでは(彼等にとって)美味しくないもの」は「おいしい形にして」提供する工夫と努力が求められます。遺伝子レベルで動き回る彼等に、後から大人が作ったシステムを組み込むにはよっぽど提供する側が丸投げでは駄目なのでしょう。彼等は「そのように出来ている」人達なのですものね。ありのままで美しく完成されているのだとしたら、それを邪魔しない努力をしたいものです。