あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

たまたまのたまてばこ

 心を奪われる程の感動を、人は生涯に幾度くらい味わえるものでしょうか。プラスの情動が「感動」であるのだとすると、ややマイナスの情動は「衝撃」や「驚愕」と言い表せますでしょうか。喜怒哀楽の瞬間は、なだらかにも急激にも起こり得ますが、この先の人生に渡って影響を及ぼすほどの「振動」は平凡な日常生活ではそう多くはないと思います。

 まだ全部ではありませんが、ありとあらゆる振動を、私は「母になる」という一大事業から体験する事が出来ました。我が身から出たものもありますが、自分でない誰かの為にあれほど眠れない夜を過ごして、自分でない誰かの為に飛びあがる程の嬉しさで涙を流し、自分でない誰かの為に「自分の命を肯定出来て」、私の広げる両手がどこかへ繋がっている事をこれほど実感出来た事は今までなかったように思うのです。

 自分で働いて稼いだ金銭も、全く自分の物にはなりません。必死で作った時間でさえ、自分の自由にはならないのです。そんな苦行をいったい誰がしたいと言うのでしょうか。

 10年前の私に言ってやりたいです。10年前の私へ教えてやりたいです。

 この宝箱に一杯詰まったあれもこれも私の「何一つ思い通りにならない幸せ」を。