あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

幼き富める者

 「小腹が空いた」という言い回しがあります。物凄く空腹ではないが、力仕事をするにはためらってしまう状況でしょうか。手っ取り早くおやつの1つ2つ口に放り込みたいような腹具合なのかも知れません。

 一般的に健康的な生活をしている人が、うずくまってしまう程の空腹を覚えるケースは、稀です。不自由な事も多いですが、一通りの生活が営めている私にとって、飢餓は、無縁な物の1つでありましょう。身体的不便もなく貧窮しているわけでもなく、少し歩けばコンビニエンスストアがあり、蛇口をひねれば飲み水が出ます。その飲み水で風呂を沸かして、ボタンを押せば湯も沸いて、雨風を凌げる家屋にも身を寄せています。

 親の私でさえ、このような恵みを得ているのですから、これを前提にした環境に産み落とされた子供達は、水道から水が出ないということすら想像がつきません。何が当たり前でないか、が見分けられません。自分の命が何者かに支えられている事実を、私達はどうやって我が子に「実感として」教えていけるだろうと、ふと考える事があります。それに似たような物語、映像、言い伝えは提供できるとして、与えられた命の重みを測る秤を私はまだ探しあぐねています。