知ってはいるんですけれどね、万能な人なんて、いないって。

　主人とは別居していますが、子供達は時々主人の元で外泊をしています。週末に預ける事がほとんどで、ちょっとした特別感もあり、息子達も喜んでいます。私がケチ臭いので、甘やかしてくれる相手である主人の元で夜更かし出来るのが、幼子には楽しくて仕方ないのでしょう。たまにの事ですから私も余り口出しをせぬように、自分を戒めているのですが、主人の元で過ごす息子達に対して心配に思う事もあります。

　料理が全く出来ない主人ですから、食事は外食かコンビニ弁当が主流になります。謙遜して「出来ない」と表現しているのではなく、まず、包丁が握れないのです。主人の家にはまな板もありません。ガス台の栓の開け方も知りません。湯はティファールの自動湯沸かし器で沸かします。子供に与える飲み物と言えば、甘いジュースです。朝はファミリーレストランのお子様ランチ、昼は外食チェーンのうどん、夜はコンビニ弁当か回転寿司。面倒臭い時は、チョコレート、アイスクリーム、綿あめ、フライドポテトに、またジュース。

　今年５０歳を迎えようとする彼に、今更の生活力向上を望むべくもありませんが、息子達の食生活を想像すると主人に預ける時は気が重いです。深く溜息。