あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

その薄紅の

 口紅の色を変えてみようかしら、と思う時、女性は少なからず変化を望んでいます。ピアスの穴を開けたり、髪色を染め変えるのと似てはいるのですが、それらよりももっと心の奥深い部分でささやかな波を立てている事が多い気がするのです。

 男性が見分けられる「赤」と女性が見分けられる「赤」では、濃さも深さも鮮やかさも格段に違いが出るそうです。男性には同じような色に見える「赤」でも、女性には全く違う「赤」に映ります。気持ちを引き締めたい日に、少し艶めいた赤にしようとか、今日はオフだから温かみのある赤にしようとか、日ごとに変わる彼女達の口許に、恋人や夫がうっかり気付かないなどということが時々あるのはそのせいなのでしょう。

 子供の顔色の変化や、近しい人の健康状態を一目で見抜いてしまう女性たちの、いわば本能に違い部分が、口紅の色を左右しているのだとしたらとても面白いことです。

 日頃は色付きリップクリームしか塗らないのよ、と微笑む彼女も、きっと胸深くに揺れている想いの数々は有るかも知れません。その彩りを見せたかった相手は、紛れもなく、その相手であり、その表情を見せたかった相手は、紛れもなく、彼女を見つめている貴方です。