世界で一番のエールを。
「大好きだよ」は、必ず、相手を励まします。
「お母さん、大好きだよ」は、私に明日を頑張る活力をくれるのです。
「貴方が、世界で一番大好きだよ」と私は毎朝、何があろうと抱き締めて、彼等を扉の向こうへと送り出すのです。
彼等へのエールは、彼等を別の場所へ運び出す土台になると信じています。少ししか高さがない踏み台も「大好きだよ」の一言で、もっと伸縮性のある、もっと軽やかな、もっと強靭なバネの発射台になるのだと思っているのです。
次に彼等を迎えに行くまでの、次に彼等を抱き締める時までの、彼等を守ってくれる翼であればいいと心から願います。
いってらっしゃいをすれば、もう、私と彼等は別々の場所で「自分自身の事で精一杯」になる毎日を送っています。朝、離れてしまえば、夜、再び顔を合わせるまでを、互いが知らない場所の一員として歩いています。
だからこそ、別れる時には、笑顔で、元気で、わずかの気苦労も心配もないかの様なフリをして別れたいと思います。
会えない時間の私達の思い出が、幸福な物で満たされているなら嬉しいからです。
こんなことしかしてやれないですが、こんなことだけでもしてやれるからこそ、私はそれを止めないのです。