成長

「成長」を言い表すのはとても難しい。人から見れば何の変化もないように見える時でも、本人が充実感を得ていれば、それは成長と呼べるかも知れない。周囲の目を驚かす飛躍を見せても、当事者が「まだまだ」と思っていれば、それは厳密には成長と呼べないのかも知れない。

「成長」は、推し量ろうとしても簡単でなく、定義付けるにも一通りではない。表現自体は簡単だが、掘り下げると途端に捉えどころがなくなる。それなのに私達は誰かの成長を安易に喜び、自分の成長を願って前へ進もうとする。これは本当に無邪気としか言いようがないけれど、理屈か意識の問題でもなさそうだと思う。

成長を望む習慣はどこから私達に備わってくるのだろう。誰に教えられたわけでもなく、目標としている地点に立てた嬉しさで、有頂天になる。誰に諭されたわけでもなく、友達の成功を我が事のように称える。

成長は、ナニモノなのだろう。どこからやって来る。私達に何を教える。