あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

腐心

厳密に言えば、土選びからなのだろうけれど、陶芸の始まりは材料を捏ねるところから始まる。もっと遡れば、図案を描いてイメージを膨らませるところからかも知れない。自分の胸の内で、しっかりとした仕上がり像が浮かんでいないまま進めるのは、危険である事もあるからだ。

とにかく、材料である土を練らないと先へは進まない。硬い土が、作者の意志を忠実に反映してくれるほどには、柔軟に作り変える必要がある。汗だくになって、全体重を掛けて手の付け根から指先までしびれてくるほど、土の荒々しさを調教して矯(た)めていくのだ。

文章を書く作業は、私にとってそれに似ている。もっと気楽に始める人もいるし、言葉選びにそこまでの理屈を要しない人もいる。

盛り上がった土塊を、ならしながら削ぎ落としたり、別口でこしらえた耳をつけたりしながら、何とか自分を表現できる物をと探すわけだ。が、予期していた物とは違ったり、そっけなかったり。悔しい。