「白」とは、混じりけが無いという意味もあるそうです。
私達はいつも「相手」の事を気にしている。夫婦でも上司でも同僚でも親戚でも子供でも友達でも、自分に対峙する相手にはどの距離が適切かとか、どれくらいの話題なら失礼でないだろうかとか、どういう事を主題に置けば意図が伝わるのかとかを考えながら生活している。
天衣無縫を絵に描いたような人でも、殊に大切な人へは、特別な態度を取るし、嫌いな面々には他と違った仕草を見せる。
宗教、哲学、占星術、血液型占い、心理ゲーム、適性テスト、履歴書の自己PR欄。マーケティングと称し人の行動を分析し、物品の購買層をグラフに起こしてみたり、カリスマコンサルタントが話題をさらったり、要は人を系統立てて分類し理解しようと試みている、という事なのだろう。
私達はいつも「相手」を知りたいのだ。知りたい欲求があるから、分析をしたくなる。
私達はそうして「自分」を理解したいのだ。自分が何者かを知りたい。ナニモノでもない自分を愛す理由が欲しい。