あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

崇高な天秤

その瞬間は、確かにすごく痛い。多少の衝撃もあるし、ズシンと心にこだます余韻もある。次の一手を思い付かないくらい腰が引けるし、怖気づく。反撃などしなければ良かった、主張などしなければ良かった、自分の窮地を自分自身が作ってしまった、そんな後悔や落胆や懺悔が気持ちを砕きにやってくる。

だけれども、その痛みは、私が新しい場所へ乗り出すための対価。その痛みは、今まで私が甘んじて選んできた「怠惰」を引き剥がすための疼痛であり、苦悩。

代償を払うのも嫌、リスクを冒すのも嫌、思いやりを持って接して欲しい、とは言っても、自分は人への犠牲を極力少なく抑えたい。

釣り合わない事を平気で言うのなら、釣り合わない現実を受け入れるしかない。この頃、よくそんな事を考える。

これは、一つの命を産み落とした母だから実感できるのかも知れない。あの神秘的で悲愴で血生臭い儀式をやり通せたから身に染みて解るのだろう。

痛みも幸福も、一定量だ。