あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

置き去り

明治生まれの祖母は、駅の券売機で乗車券を買えなかった。路線図を見て、該当駅に表示されている金額分のボタンを押せば良いだけである。昔の券売機には、ボタンが配置されていて、その全部に値段が表記されている。行先までが120円なら120円のボタンを押せば良い。しかし、彼女には、それが、できなかった。仕方がないので、これまで通り、窓口で往復の乗車券を購入した。ちなみに在来線の切符で窓口購入できるのは「往復」と決まっていたのだ。

私の3歳になる次男は、彼が2歳の折、新しく購入した液晶テレビの画面を、初対面で、何故かしきりに人さし指でこすっていた。そう、彼は、スマートフォンの画面と同じように、テレビ画面もスワイプかフリックできると考えていたようなのだ。

携帯電話を頼りに、待ちぼうけなく逢いたい人に逢える私達は、それでも未来の人達には物笑いの種になってしまうのだろうか。

券売機の前で一人取り残された祖母を想う。