冗談きついぜ、ブルータス……。
先週末に
弟がダウンした。
小さい身体で
下痢と嘔吐は
そばで見てても
痛々しい。
雪も解けない弱い陽射し。
気温が上がらず
暖房も利かず。
泣くのが仕事と言いはするけど
その泣き声さえも
日に日に頼りなく。
時が経てば
快方に向かう。
お医者様のお見立てだけが
気持ちのよりどころ。
我が身の事なら諦めもする。
手の出しようがない子供の事は
悶えるように歯がゆいものだ。
そして迎えた週明け早々、
どこの風邪の神様だろう、
御届け物です、
と気の利かないおすそ分け。
寝起きの兄の
「お腹痛い」が始まって、
二人仲良く病院通い。
冗談きついぜ、ブルータス。
(元気だった頃の兄と弟)
兄の電車遊びが始まって。
遊び場所を拡大するために
兄が出張。
もぬけの殻のレール置き場に
弟が後任として就任。
着々と仕事にいそしむ弟。
試行錯誤に余念がない。
学者肌の次男。
(そして、今日)
病院帰りの弟は布団でお昼寝。
また兄のレール建設作業が始まる。
台所にまで建設現場が拡大。
最終調整の為に
再び橋梁の具合を確かめる。
移して
移されて
こうして我が家の風邪は
一冬中、
巡り巡る。
(鉄道文化が兄弟の絆を繋ぐように)
……今、笑った奴、一歩前へ出ろ。