君の心のとっても深いところ

　コンビニエンスストアのおでんを時々買います。肉嫌いの長男がリクエストするのと、がんもどきや厚揚げなどの豆腐製品が大好きな次男の為と、シングルかーちゃんの肉体的疲労を和らげるのとで、おでんは大活躍です。

　長男の好物は「はんぺん、ウィンナー（ひき肉は大丈夫）、しらたき、玉子、がんも、こんにゃく」で、関西であまりなじみのなかった「はんぺん」は未だに私には不可思議な食べ物です。

　次男の好物は「豆腐製品」で、「がんも、厚揚げ、がんも、厚揚げ、がんも、がんも」と、食卓に出せばエンドレスでこのサイクルです。

　ある日、次男だけを連れておでんを買う事がありました。立て掛けられたメニュー表を指差し、2歳の次男は「ニンナー」と一言。「ウィンナーなんて、あなた食べないじゃない」と、私が言うと「タマド」と、また別のメニューを指す次男。店員の方は「小さいお子さんには卵焼きもお勧めですよ」と笑顔で勧めて下さいました。

　結局食べる当てのない「玉子」を買って帰宅するも、「玉子、食べるの？」と促す私に次男が「いにゃにゃーい」（いらない）と返事です。「おにーちゃんの」と指差す彼。

　ああ、気付けなかったのは、お母さんの方だったんだね。