人力

　救いの道への一歩は他力本願から出発してはならないのだな、という事を実感します。殊に子供関係の困り事では、最終的に専門機関や専門職の方に相談するにしろ、最初からの向こう側よりのアプローチはありません。必要な情報は自分で取りに行かなければいけません。そもそも何をどのように調べればよいのか、どのような手続きを踏めばよいのかも、要は、親が「足で稼ぐしかない」のが現状です。

　スクールカウンセラーの先生にアポイント１つ取るのにも手続きが要ります。その先生の存在さえ知らない時は、これを調べなくてはなりません。その調べ方が分からなければ、この調べ方の調べ方を見つけなければなりません。何をどのようにして良いか分からなければ、まず何から取り掛かるかを、やはり「自分で見つけ出す」活動が要るのです。

　当たり前の事を当たり前に言っていますが、これがとてつもない労力となるのです。SNSで簡単に検索出来るじゃないか、と言い出す人がいますが、本当に苦しい人は、その程度の事はもうすっかりやりつくしているのだと思います。マンパワーを軽視する傾向にある世の中ですが、積み重ねられてきた人の力に救われる時も、実はとても多いのですよね。