あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

「不便」を買う。

 食べ物を盛るだけなら、器は質を問わなくても構いません。新しくても古くても、地味でも奇抜でも、量産品でも一点物でも、何でも良いのです。そこに、その一椀、一皿、一揃えが、好きか嫌いか、使いたいか使いたくないか、だけが必ずあるだけです。

 次男が食事中に小鉢を1つ割りました。食卓に乗っていた真っ白い洋食器だったのですが、中に盛ってあった苺を食べ終わり、空になったソレを悪気なく転がしてしまったのです。底が丸い小鉢で、簡単に転がって床に落下する事なく机上で破損してしまいました。

 側で座っていた長男も「あ」という顔になり、息子等2人は口をつぐんで、私の方を並んで見上げました。叱られる、と覚悟しているのはよく分かりましたので、私もそれ以上を咎めずに終わりました。

 失くなってしまった小鉢を補う為、近くの骨董屋に出向きました。昭和初期に作られた薄青い肌をした小鉢を買いました。日常使い用に作られた安価な物です。

 店主が品物を包みながら言いました。「きちんと割れる食器で御飯を食べるといいですよ」との事でした。物を大切に扱う心を得るには、大切に扱わないと壊れる物に触れないと駄目だというのです。

 また良い買い物をしました。