あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

あなどるなかれ、田舎はかくも厳粛な場に候。

ある程度の不便を無視すれば

田舎暮らしの「日常」

子供達には目新しい宝物で溢れているようだ。

 

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仏壇の線香立てでいたずらをしようとする次男。

かつていたずらを実行に移した経験を持つ長男。

眉間の皺を深くして何とか阻止しようと試みる彼等の祖母。

 

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夕闇に沈む玄関先で

黙々と物思いにふける次男。

 

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庭先の倉庫前で

場違い季節はずれに始まる花火。

 

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こだわり強く無理強いをする長男。

言い負かされて不本意ながらもせっせと彼の花火祭りを手伝う彼の祖母。

 

玄関のたたきの上で

じっくりと成り行きを眺めていた次男が

お尻をもぞもぞと動かし始め、

兄の花火祭りの方へ這って行こうと

突然、無謀な四つん這いになる。

まさか砂利の上をハイハイ歩行するつもりではあるまいな、

いやはや、そういう事が冗談になるなら君等の母だって笑っていられるが。

 

何も順序立てられた物が無い

田舎の春の宵。

よっこらせ、と大儀そうに風が吹いて

伸びたり縮んだりしながら緩い時間が流れている。

あってもなくても差支えないような用事があって

じゃあ、そろそろ、なんて大ざっぱな行動力だけが原動力で

ゆっさりもっさり私達がうごうごする。

「夜の庭で花火をする」為に

定められた時間に風呂を終わらせ

「明日に遊び場へ出掛ける」為に

風邪引きを用心して温かい寝床へ潜り込む。

「それらしき」律儀な仕草で

大層な理由をひっかぶったどうでもよい事どもを

もっともらしく丁寧に慈しみ扱って

田舎の春の宵は

諸事万端、滞りなく過ぎて行くのである。

 

 

(実家は遠く和歌山県。東京からはるばる帰省した孫二人に

独り暮らしの母は最初こそ目を細めていましたが、日が経つに

つれ、わんぱく共の扱いづらさに振り回されて這う這うの体。

かろうじて可愛さが大変さを凌駕しているようで、老体に鞭打ち

ながらも、走り回る彼等に振り落とされまいと奮闘しておりました。)