あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

500文字ブログ:定義される私達。

 大人は、子供に比べて多くの事を知っている生き物です。解っている、のではなく、知っているのです。「0」より「1」は大きい「数」だと言う事を知っています。けれども、「0」とは何ですか、と聞かれて適切な言葉で即答できる人が何人いるでしょうか。

 「本日の気温は0度を下回るでしょう」と天気予報を聞いたとします。その「0」が指す意味は「何もない」と言う事ではなく、仮に「0度としましょう」と多くの人が認識するように定められた気温に過ぎません。大人達が互いに暗黙の了解として取り決めた「共通事項」なのです。ですから、子供から尋ねられたら、たちまち困るような質問が私達の周りには数多くあるのです。質問の内容が、抽象的で、根本的な領域に近づけば近づく程、私達は本当に井の中の蛙である事を思い知らされます。「丸いってなあに?」「大きいってなあに?」「赤ってどんなもの?」「点ってなに?」。これを正確に言葉だけで彼等に理解させられるでしょうか。例を指差して「丸いって、例えばこういうものだよ」といちいち指し示さなくても、子供達に解ってもらえるでしょうか。

 大人が信じて疑わない「豊かさ」が彼等の当たり前で有り得るでしょうか。