あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

はははのはは。

「痛いの、大丈夫?」

心配する事が出来るようになり、

「日曜日に電車に乗るんだよね」

相手と約束が出来るようになり、

「明日、雪降るんだって」

世間話が出来るようになり。

 

いつの間に

そんな事が出来るようになったのかしら

と、大人はビックリするのだけれど

私達の思う「いつの間」は

子供達にとっては

物凄く濃密で、目まぐるしい膨大な

時間の重なりなんだと気付く。

 

傲慢に

見過ごしてきた事の

何と多いことだろう。

大ざっぱに

知ったかぶりして

こなしてきた事の

何と多いことだろう。

 

「いつの間」なんて

他人事みたいに斜めに構えて

いい加減にまとめてしまっていたなあ。

 

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お母さん、聞いてよ、お母さん。

はいはい、これが終わった後でね。

こっち向いてよ、お母さん。

ごめん、ちょっと片付けてからにして。

 

貼り付いて来る小さな手を

何度振り払ったことだろう。

 

君はいつだってそうだったじゃないか。

自分の発見を

最初に教えたい特別な相手は、

そうだ、

他の誰でも無い、

「お母さん」だったじゃないか。

 

私は

君達の「いつの間」を

ぜいたくにも

後回しにしてしまっていた。

君達の「特別扱い」を

厚かましくも

当たり前に思ってしまっていた。

 

あのさあ、から始まる、君の武勇伝。

君は、話したくてうずうずしながら

両手からこぼさないように

私のところまで運んでくれていたのにね。

 

膝を揃えて

聴こうと思う。

深呼吸して、礼儀正しく

一つ漏らさず

聴こうと思う。

偉大でもなく尊くもない

ただ、産んだだけの母だけど

君が私を「母」にしてくれているのなら

真心を込めて

答えてやらなきゃね。

 

「痛くないよ、ありがとう」

「明日の電車、楽しみだね」

「雪が降るの、大変だ、温かくして寝よう」

 

「母」という字は

子供を抱く人の姿なのだと聞いた。

私は腕で君を抱き、

君は全部で私を抱く。

 

「母」という字は

愛おしい人に

抱かれる人の姿。