あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

颯爽っ、サイクリスト!

 5歳長男が20kg。1歳3か月次男が10kg。毎日の保育園送迎に次男をおんぶし、長男が通う保育園(兄弟で別々の保育園登園)で甘えた5歳児に抱き着かれでもしたら、私達3人でほぼ50ccバイク一台とシーソーが出来ます。

 育ち盛りの2人の兄弟、大きくなりこそすれこれから小さくなりはしないのですから、近い将来ハーレー・ダヴィッドソンとは釣り合わないまでも(何しろ330kgは車体重量があるそうですから)、男の子一人当たりスーパーカブ並み(新聞配達なんかで大活躍ですね、機動性抜群78kg!)には逞しく育ってくれる事を期待しております。

 勿論、もうその頃にはおいそれと抱っこして、おんぶして、手を引いて、などと言う事は出来はしないのでしょう(逆によぼよぼになった私の手を面倒臭そうに引いてくれるかしら)。あれこれと守ってやらなくてはならない事も減り、少しは生意気に好き勝手放蕩して、こちらの手を離れてもいくでしょう。うかうかと彼等に肩入れをしたところでうるさがられて終わりであるので、母もサッサと自分本位の娯楽に興じて身仕舞のそれぞれをコンパクトに整えて置くのが賢いと思われます。

 今、長男が熱中している自転車運転。4月の始めに(ストライダーを除いて)人生最初の自転車を購入。1週間ほど補助輪を付けた状態でペダル操作を確認、その後は補助輪無しで時々運転の難しさにモヤモヤとしながらも彼なりに少し向上した技術にまんざらでもない様子。苦手なのは坂道でのブレーキ使いで、勢いが付けば付く程、ブレーキでなく足で減速しようと試みる為、かなり危険を伴っています。スキーを経験した人は身に覚えがあるかも知れませんね。まだまだ初心者の頃は足で減速するのではなくて、手に持ったストックで何とかしようとしてしまいますね。付き過ぎたスピードを緩めるのは主に手元のブレーキレバーが重要であると言うは恐らく自転車に乗る彼も分かっているのでしょう。ただ、反射的に出てしまうのは足であるので、結果、幾度もこけてしまい、半べそで練習している日も有り。文字通り、これは体得せねばならない範囲の事なので何とか試練を乗り越えてくれる日を親も見守りつつ待つしかないという現状です。

 とは言うものの、後十年もすれば、この初々しい息子もモンスターみたいなバイクに跨り、ケツには彼女でも乗せて夜中を遊び回るようになるでしょう。門限クソ喰らえ、うるせえ、ババア、曳き殺すぞ、とか何とか可愛い事言うようにもなるんでしょうかね。そう考えると、おかしくもむなしくも切なくも楽しい子育てなのですが、親への反発、反抗、世間様への反逆なんぞは、人生の「生理」みたいなものですから、彼なりに迷いながら焦りながらモヤモヤしながら順調にこなしていってもらいたいモノと母は想います。

 5等身程の長男がヘルメットを被ると、ちょっと勇ましいキノコの妖精みたいになるのですけど、いっぱしに自分の自転車に跨る姿はやっぱり「男」なのですよね。保育園から帰宅して、夕飯までの僅かな時間を今は自転車練習に費やすのが彼の日課になっております。最近、多少はへっぴり腰ですが立ちこぎが出来るようになりまして、一歩前進した自分に少し悦に入っております。車通りの激しくない道ではわざと蛇行運転したり、誰にアピールしたいのか無意味にベルを鳴らしてみたり。自分が積極的に先行するくせに「おかあさーん、付いてきてる?」と頻繁に私の姿を確認。走りながら身体ごと首を後ろに向けるので危ないのなんの。「前見れ、前!」と彼の背中を叱り飛ばしながらこちらも妙な緊張感を味わいつつのサイクリング。仕事上りの疲れた体に鞭打って、続けざまの自転車教習。最近、私が疲労気味であるのは、どうもそのせいもあるのでないかと思っております。

 メタリックブルーの子供自転車。おもちゃみたいなこの小さい自転車を卒業して、息子はまた大きく脱皮します。次はまた通学用のママチャリにレベルアップするのでしょうか。「おかあさーん、付いてきてる?」なんて振り返る事もなくなって、友達同士で中間テストの話や、好きな子の話や、エロ本の話をしながら青春を過ごすのでしょうか。そうそう、かつての君が、泣きべそかきながら練習していたように道路で自転車練習をしている子を見つけたら、そっと道を譲ってやって下さいね。可愛い彼女を後ろに乗せたバイク姿の君であっても、癇癪起しながらも自転車に乗り続ける小さな子を見つけたら、黙って道を譲ってあげて下さいね。懸命にペダルをこぐ幼い君の姿を、大勢の人が温かい眼差しでそうして見過ごしてくれたように。

 明日もまた晴れるといいね。さあ、胸張って頑張ろうぜ。君のサイクリングコースは、今、スタートしたばかりなんだからね。