あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

心打つモノ

不確定な事が多くなると、「自分力」みたいなものが、あからさまに試される。 動かしようのない不幸を前にしたとき、判断力や持続力や瞬発力や慈愛の強さや倫理観や、普段私達が最優先していなかったものが、一瞬にして「生きるカギ」に変わる。いや、そのよ…

下人が雨やみを待つ夕刻に。

学童保育所の職員の方と、このコロナ騒動について互いの生活の苦しさを話した。その時、ふと私の口からこんな事が飛び出た。「まるで、芥川龍之介の『羅生門』の世界ですよね」。ブラックジョークのような、自虐的な感想が浮かんだ事に、すぐあと、我ながら…

ドッカーン!よりも、ポチっとな派です。

ベストなアイディアを探して出遅れるより、ベターなアイディアで打って出る、という考え方が好きだ。 最重要事項である「前進する」を達成するには、溜めて撃つ方法も有りだろう。でも、障壁を打ち崩すように、少しずつ、有効であろうと「思われる」小さな弾…

出発点に立った勇気ある人へ送られるべきもの。

共通言語を持つ人同士にだけ、共通の価値観が存在するのは当然の事だ。 「やってやれない事はない」というオススメも、「やってやれない事はない」という事を経験した人にしか響かない。「やればできる」という励ましも「やればできる」を未経験の人には、怖…

母、再び。

私の母は、遠く離れて会えない孫達の事をいつも案じて暮らしている。時折、彼女の孫である私の息子達との電話で、話し込んだり忠告めいた事を言い含めたりしている。 私は思い余って口をはさみたくもなるが、しばらく押し黙っている。 私達姉弟を育てる時に…

禁忌

嘘を吐く事、食べ物を粗末にする事、これら関して私は、子供が私に逆らうのは絶対に許さない。 許容できないというよりも、虫酸が走ると言いたい。 真面目すぎる正直が、相手を傷つけるケースもある。行き過ぎたケチが、品性を疑わせるケースもある。それを…

逝く春

外出禁止の政府発表により、桜見物の人数も激減した。それでも春は滞りなく巡って来て、当たり前だが、桜は満開になり、春風に煽られて潔く散っていく。 先輩が運転する外回りの営業車に同乗させてもらった時、道路脇に植えられた散り初めの桜を目にした。先…

ミリ単位の差

「気が利く人」という人種は生まれながらにはいないのよ。「気が利くわねえ」と喜ばれて受け入れられている人って、実は、行動する人なのよ。もっと言えば「相手に何かしてあげたいな」と思った、その先を実行できる人が「気が利く人」と評価されているだけ…

諸刃

頼まれた仕事を断る時、絶対にやってはいけない事が1つある。と、私は考えている。 それは、仕事の依頼主に対して、自分の「かわいそうな事情」を語ってはならない、という事だ。 人は、他人に同情する事ができる共感力の高い動物だ。だからこそ、相手にも…

軸足

ストレスなんて、発生するに決まってる。心地よい暮らしを目指していても、楽園を追及していても、その道のりにはストレスという石ころが転がっているわけだから。 ストレスは、何も外側にばかりあるわけじゃない。言ってしまえば、自分自身だって、ストレス…

数値化できないって、そういうことじゃないかな。

損得を考えてしまったら、もう何もできない瞬間がある。この労働は自分がもらっている給与に見合っているのか、とか、別に親しくもないのにあの人に挨拶なんてする必要はないんじゃないか、とか。 そう思うのは勝手だし、確固たるポリシーに基づいて媚びを売…

取り柄など。

私の眉は、亡き父によく褒められた。父が子煩悩だったせいもあるが、艶めいた事が好きだった父は、美しい物事に敏感であった。職人として過ごしてきた年月もあるだろう、彼は美醜にさとかった。 平凡な顔立ちの私であるが、眉だけは絵筆で描いたように整って…

止まる自由

ゼロから始める人がいる。なんならマイナスの地点から助走を付けて、屈託もなく伸び伸びと飛び越えて行く人がいる。 気負いがないかと言うと、そうではないらしい。初めての経験に多少の恐怖もあるらしい。それでも、そこから始めるしかないから、そこから始…

借りものの楽しさ

楽しいと思う感情は、損得に影響されやすい。「これはいい」と喜んで始めたはずの事でも、誰かの陰口や、「それはワリに合わないんじゃない?」といったアドバイスのような物に触れたとたん、ちょっと足腰が弱くなるんだ。 自分の中の「これはいい」が、揺る…

子供の沽券(こけん)

悲しい話を、悲しそうに話すのが小さい頃から本当に苦手だった。涙をこらえ、わざとおどけて叱られた事もある。 心情を悟られるのが嫌だったのかも知れない。とりたてて隠す必要も無かっただろうけれど。 子供らしくない私を、母も扱いにくかっただろうと今…

「いつの間にか」の思いやり

全部を好きにならなくても、仕事は成り立つ。誰かの事を許せなくても、その仕事は回る。自分が関与しなくても、世の中、わりと良い具合にこなされていく事が多い。だからつい油断してしまう。傍観する側に立ち、好都合に流れた事案へ、いいとこどりで群がっ…

そこんところ 

食後のデザートと言えば、長男なら「ゼリー」と答え、次男なら「プリン」と即答する。夕飯のおかずが焼き魚なら、長男はムシャムシャと一心に箸を進め、次男は指先でそれを摘まみ、しかめっ面だ。私から確かに生まれた2人だが、その1人1人もそれぞれ別個…

子等の道

親なんてものは、一生、報われない片想いをしていればいい。誰のお陰で、とか、お前の為を思って、とか、そんな常套句は子育てにそもそも必要ない。 子供なんてものは、ずっと、愛情を受けっぱなしで育っていけばいい。親に先立たない、親がいなくてもいっぱ…

論点

結果なんて求めだしたら、もうこれは甘えであって、プロセスの無い成功を望むのと同じくらい危うい事だ。どこかに行きたいと思う、次の瞬間にはどこかに着いている、それはとても便利に思えるけれども、あっけらかんと運ばれただけの自分が残る。 柔らかな物…

見つめる場所でなく、見渡す場所に立てたらいいな。

それこそ互いの正しさを言い出したらキリがなくて、どちらかが傷付くかどちらかが諦めるまで衝突は続くわけです。良かれと思って言い募る事は、きっと互いの為に有益だと想像して提案されている場合が多いので、簡単に決着がつかないという理屈も解ります。 …

冒涜

流暢な事がどれほどのものかと言いたい。器用な事がいかほどのものかと言いたい。情熱や努力や親身である事や真心を、どこまで無視すれば気がすむのだろう。 素直であると何か不都合があるのだろうか。恥ずかしさの線引きはどこにあるのだろうか。真摯にひた…

つづく。

あの人には成れないけれど、あの人の仕草を真似る事なら出来る。 あの人のような振る舞いは叶わないけれど、あの人の姿勢を見習う事なら出来る。 あの人の生き方を越える事は出来ないけれど、あの人の背景を想像する事なら出来る。 あの人にも、目標とする人…

春と馬鹿

我が家の時計を「日時計」にした。 ベランダに置いて使用している。 朝日と共に起きてきて、星の出ぬ間に寝てしまうというハメハメハ大王のような生活リズムになった。お陰で母子ともに遅刻は増え、早寝の習慣が付いた。 体調は良くなり、体内時計が整ったよ…

道理を学ぶ。

長男が学童保育所で、顔に引っかき傷を作って帰ってきました。普段は仲の良い男友達と、喧嘩をした末の負傷でした。小鼻から唇の端を通って顎まで弧を描いた赤い傷跡。頬の所々にも少し、サクランボ大の腫れがありました。 周囲の監督員が止めに入る間もなく…

どこに「センス」とやらが、あるかという事です。

営業会議の席で、1つの提案をしました。それについてある社員が反論をしました。会社の業績を伸ばす為に何をしたらいいかを話し合う場で、改善点の提案に対して、批判をする内容でした。 業績アップは必須です。夢や未来や理想も、その土台を構築するから実…

母の頭は花畑

独り親生活を続けて1年と半年になるこの春です。働きながらの独りきりの育児は、お世辞にも楽なものではありませんでしたが、しんどいと思いこそすれ寂しいとか悲しいとかいう感情とは無縁でした。新型コロナウイルス感染症の騒ぎで、家庭のリズムは多少狂い…

「そんなことくらいで」の「そんな」を、もっと真剣にやってみたい。

複雑な事を、複雑なまま受け入れる力が私は欲しいのです。絡み合ったモノを、単純化して解り易く、誰にでも取り扱い易くして提供できたり、共有できたりすれば最高なのですが、どうしてもそれ以上は歩み寄れない物も中には存在します。入り組んだ物事に関し…

息子達を人として尊重しているからこそ、なのです。

「いう事を聴かない人のいう事は聴かないよ」。私が子供達によく言う言葉です。 優しい人には優しくしたくなる、汚れている場所には汚れている物が溜まる、そういう事ではないでしょうか。 自分の言いたい事を聴き入れてもらえないと嘆く前に、自分は誰かの…

「場」が作る「人」

子連れだからこそ、ホテルのラウンジで昼食を摂ればいいのです。今までは、幼い人達との気ぜわしく騒がしい外食に、落ち着いた雰囲気のレストランは半ばあきらめていたものです。 先日、隣駅の商業施設に買い物へ出掛けました。軒並み飲食店は満員です。人通…

これくらいのお弁当箱に。

私以外の人は必ず私とはいずれ別れる人、というのは、当たり前の事なのですが、その考えに改めて感じ入ってしまうのです。性格も考え方も生活スタイルも違うのに、同じ場所に集まって、同じ仕事に取り組んで、同じように喜んだり悲しんだりしている今を、私…