あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

あかちゃん

約束のないデート

呼び出しの決まり文句も 待ち合わせの場所も 定番のデートスポットも 人気のランチも ラグジュアリーなソファも 君と私には必要ないね。 二つ並んだ透明なグラスも にこやかに注文を取ってくれる気の利いた店員も 居心地の良い店内も いつも君と私には用意さ…

3D

寝返りを打った、打たないの頃 君の視界は 布団と天井を行ったり来たり。 ハイハイをする、しないの頃。 直線を進む列車のように 君は流れる景色を 楽しんでいた。 椅子に乗り、 それを足掛かりに テーブルの上へ辿り着き、 行動範囲は飛躍的に伸びた。 2次…

捧げる供物

一匙すくって こわごわ運んだ。 私を見つめる つやつやした真っ黒い瞳。 ぽってり開いた待ちぼうけの唇。 初めての供物は 磨り潰したドロドロの粥。 この世に誕生して まだ半年にも満たない儚い命に 最初の実りを捧げた日。 人でも神でもない 幼いモノが 少…

まるいあたまと、おみせのおまけ

0円のスマイルとか 購入金額に応じたくじ引きとか おまけには色々あるけれど かつて 長男にいただいた被り物。 くれた店員さんのセンスに ほっこり。

はははのはは。

「痛いの、大丈夫?」 心配する事が出来るようになり、 「日曜日に電車に乗るんだよね」 相手と約束が出来るようになり、 「明日、雪降るんだって」 世間話が出来るようになり。 いつの間に そんな事が出来るようになったのかしら と、大人はビックリするの…

これっくらいの、おっべんとばっこに。

一人で、 新生児の沐浴をするにあたって、 いいですか、 みなさん。 母は、 あの手、この手の 苦肉の策を 練るわけですよ。 例えばですね。 洗濯かごにですね。 おにぎりみたいに 寝かされる赤ちゃんが いると思ってみて下さい。 下にはタオルを敷き詰めて …

はまる

洗濯かごにとって 赤ちゃんは 明らかに異物なのに、 この しっくりくる感じ。 不可思議。

こら、ちょっとそこへ座りなさい。

息子、 聴いてるんですか。 何ですか、 その顔は。

弱味を握る

あと10年もして、 君が手の付けられない 「クソガキ」に成長したとしても 君が土下座しながら 眠る癖があったとか、 おっぱい大好きだった事とか、 下の歯よりも上の歯が先に生えてきて 食事中のリスみたいな口許だったとか、 お母さんは覚えているからね…

宇宙誕生 ビッグバンの謎

天文学 数学 物理学 力学 宇宙工学 確かに無数のアプローチで 宇宙誕生の秘話を 紐解こうと人類は試みてきた。 そんな中。 我が家で、宇宙誕生の 新たな可能性が 今、提唱された。 ……。 太陽と惑星。 研究室からのレポートは以上である。 ……高い所に置いてあ…

手の平を超えて

君がすっぽり収まる お父さんの手の平。 よちよちし始めた君の世界は まだ お父さんの手の平サイズ。 いたずらしようと手を伸ばしても ひょいと抱えて連れ戻されれば それでおしまい。 抱っこされて 持ち運ばれて また抜け出して 捕まえられて。 手の平サイ…

僕を遊びに連れてって!

お父さんと お兄ちゃんに 置いてけぼりにされた時の 次男の暴れっぷりが 「鬼」。 絶望感と 癇癪玉の爆発。 からの、 撃沈。

母を終わる時間

別室から 低く規則正しい 主人のいびきが聞こえる。 温かい布団の中で 子供達も父親に寄り添って 夢の中をさまよっている。 夜中の12時をいくらか過ぎて 私はリビングに一人 今日ようやくの 自分の時間を持つ。 いや、 「今日」と書いたが もう日付を跨い…

油断ならない。

あ。 おばあちゃんから 今年2度目に届いた 美味しい蜜柑。 育ち盛りの次男は まったく、 油断ならない。

決めつけて生きる

結論めいた事を 言える確証も 段階でも ないのだけれど、 君は ド級の男気があるし、 常識を吹っ飛ばす 根拠のない勇気を 搭載している。

君にごめん。

君に ごめん。 分からず屋のお母さんに向かって 一生懸命、訴える君。 抱き締めなくて、ごめん。 慰めなくて、ごめん。 君のお母さんは 鬼のように 悪い人です。 笑っている君も 泣いている君も 全部を記憶に留めたくて 焼き付けてばかりいます。 寸分違わぬ…

優雅に、右、左。

最初に 覚えたのは、 おっぱいが どこにあるか。 次に 気が付いたのは、 おしっこやうんちを すると、お尻がムズムズ 気持ち悪いっていうこと。 そのうち、 何故か この世界には 明るい時間と暗い時間が あるようだ、と発見。 それから 常に側にいて あたふ…

上陸

未確認超巨大生物捕捉。 全機体、 直ちに戦闘態勢に入れ。 んごーっ! ああ、都市交通網がっ! んがーっ! ぎゃおーすっ! 巨大生物により首都交通網が壊滅! 繰り返すっ、 巨大生物により首都交通網が壊滅! これより、作戦デルタへ移行っ! 安全区域まで退…

君子危うし。

君子、 危うきに ……近寄るし。

ほのかに、その明るい彩色よりも、なお。

犬は、 歩いていると 棒に当たるらしいが、 次男は散歩道で、 八重咲きの こんなに軽やかで可憐な ポインセチアに 出会った。

「我が家」になるという事

調子を崩した次男が眠り、 私はまた 思い起こす。 幾度も幾度も思い起こしてきた 呪文のような思い出と 信念と。 小さな波風が 平凡なこの家を通り過ぎる度 私達は強くなってきた。 新入りが ここにやって来て ずっと頑張って来た先輩がダウン。 大きな変化…

有難う、優しい君よ。

日曜日 気持ち良く晴れた一日 風邪を引いた君に 寄り添って過ごす。 有難う、優しい君よ。 時々、君がブレーキをかけてくれるから お母さんは 大事な事を見失わずにいられるんだ。 有難う、優しい君よ。 お母さんのお腹にいた頃から君は お母さんが頑張り過…

殿下は只今、おむずがり

子供らしさは何ぞと問われたら 可愛らしさや 無邪気さや 思い付く限りの ふんわりしたものを挙げるだろう。 だけれども、 元気のない子は 急に大人びて見えて 私は何だか、 胸の奥がしんとする。 殿下はお風邪を召しました。 お腹のお風邪を召しました。 つ…

参上、オムツ小僧!

足を掴まれ 転がされ、 つるり、お尻をめくられて やーやー始まるおむつ替え。 そうはさせじと、 身体をねじり、 父さん相手に必死の抵抗。 されてたまるか、おむつ替え。 なにを、小癪なっ、しゃらくさい! ひらり隙見て、身をかわす。 そうは問屋が卸さぬ…

兄の秘密道具

つかまり立ちをしても、 爪先立ちをしても、 赤ちゃんには 覗き込めない世界がある。 楽しそうな笑い声が 自分の頭上から聞こえて来る。 面白そうな出来事が 窺い知れない場所で起こっている。 見てみたくて 知りたくて どうしようもなくて 君は泣く。 この…

記憶するてのひら

身体中の血管を ひとつなぎにすると およそ一万キロメートルの 長さになるらしい。 血潮の道の 細やかに巡った掌で 君は あらゆるものを触り あらゆるものを知り あらゆるものを心に刻む。 冷たい風の中に これなあに、と 指先を伸ばす。 私の知る限りのもの…

昼下がりの不在

様々に物議をかもすところでは ございますが、 僕は眠いので取りあえず、 不在です。 何か問題でも?

虹のおさがり

二番目の息子は おさがり三昧。 ベビー布団も 水筒も おもちゃも 絵本も。 色白お兄ちゃんは くっきりとした色が よく似合ったので おさがり服の多い日は 洗濯物だって 虹の色

物語からの帰り路

眠いのに 眠らない 子供を抱いて 寄り道。 日陰の道を 北風の脇をすり抜け 物語の世界へ。 これは眠り姫のドレスかな。 陽の光を受けて 火の鳥が羽ばたく。 砂糖菓子の花。 仔狐のくしゃみ。 おや こんな所に 魔法の灯り。 深い森を抜ければ 枯れ野の縁に 温…

「適当」の掟

存外、難しい事の一つに 「適当」というのがある。 肩の力を抜いて、とか 気楽にして、とか 他人を励ます時、慰める時、 つい簡単に使ってしまうフレーズ。 けれども 何かしら困難な事や 幾ばくかの試練に向き合っている折、 この脱力する事こそが、 最も計…