あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

暮らし

ぽつり、と。

「相手にされたい」というのは、赤ちゃんからお年寄りまで、満遍なく持っている欲求なのかしらと思う事がある。「相手にされなくても平気」というのは、本来の人間の本能とはかけ離れた感覚だから、それを真剣にできている人に対し、どこか冷めたような、そ…

解放

コロナ禍を避けて屋内にこもる風景が、どこでも話題になる。自宅で子供とクッキーを焼き始める、手芸で交流を図る、新しい教材で勉学に励む、運動不足の解消に小さなスペースでできるヨガやストレッチに工夫を凝らす。色々だ。 今まで、子供と一緒に2時間の…

8年目

夏は熱く、冬は寒い木造の古いアパートの2階部分に住んでいる。どの部屋にも大きな窓があるので、開け放てば風の出入りは自由だ。東京にも8年住んだ。おしなべては平凡だったが、自分の中では大きなうねりも小さな嵐も経験した年月だった。 やればできるよ…

あちらがわの事情

いつも羨ましくなる。お洒落な人が、デザートに頼む美味しそうなケーキの画像。映り込んでいる磨かれた銀のフォーク。それを持つたおやかな手。指先を彩るマニキュアの艶。繊細な金属のリング。 そうなれない、とどこかでくくっている私がいる。溜息が出るの…

此度は誠に……

深刻な状況になるほど「そもそもが」が登場する。「そもそも、そんな事を繰り返しているから」とか「こういう状態になるそもそもの原因が」とかいう諸悪の根源探しだ。 改善する為に根本の悪玉を見つけるのは構わない。ただ、どこそこの論文を引き合いに出し…

甘酸っぱい「昭和」

母が嫁入りに持って来たダイニングテーブルと食器棚を、私が譲り受けて今も愛用している。昭和50年代に作られた量産品である。彼女は我が父の元に嫁いでから、ずっと団地暮らしであった。だから公共集合住宅の間取りに相応しい小振りなテーブルと食器棚だ…

似て非なる。

男性ならカフェー、女性ならティー・ルーム。老紳士なら夕涼みがてら表で囲碁談義、噂好きなお内儀さん同士なら井戸端会議。子供が集まるのは決まって彼等の秘密基地だし、女学生なら洒落た喫茶店でパフェを頼む。 少しだけ昔でも、それ以前でも、それ以降で…

非常時を笑う強さ

強く振る舞っていても、やはり疲れている。親という立場は、子供の安心を保証する砦でもあるのだ。一揺るぎもなく張り詰めているのだ。退けない時がある。 世の中がなかなか鎮まらない最中で、平穏を維持する為に、自分が負うべき負荷が、こんなに重かったの…

下人が雨やみを待つ夕刻に。

学童保育所の職員の方と、このコロナ騒動について互いの生活の苦しさを話した。その時、ふと私の口からこんな事が飛び出た。「まるで、芥川龍之介の『羅生門』の世界ですよね」。ブラックジョークのような、自虐的な感想が浮かんだ事に、すぐあと、我ながら…

逝く春

外出禁止の政府発表により、桜見物の人数も激減した。それでも春は滞りなく巡って来て、当たり前だが、桜は満開になり、春風に煽られて潔く散っていく。 先輩が運転する外回りの営業車に同乗させてもらった時、道路脇に植えられた散り初めの桜を目にした。先…

ミリ単位の差

「気が利く人」という人種は生まれながらにはいないのよ。「気が利くわねえ」と喜ばれて受け入れられている人って、実は、行動する人なのよ。もっと言えば「相手に何かしてあげたいな」と思った、その先を実行できる人が「気が利く人」と評価されているだけ…

「いつの間にか」の思いやり

全部を好きにならなくても、仕事は成り立つ。誰かの事を許せなくても、その仕事は回る。自分が関与しなくても、世の中、わりと良い具合にこなされていく事が多い。だからつい油断してしまう。傍観する側に立ち、好都合に流れた事案へ、いいとこどりで群がっ…

見つめる場所でなく、見渡す場所に立てたらいいな。

それこそ互いの正しさを言い出したらキリがなくて、どちらかが傷付くかどちらかが諦めるまで衝突は続くわけです。良かれと思って言い募る事は、きっと互いの為に有益だと想像して提案されている場合が多いので、簡単に決着がつかないという理屈も解ります。 …

冒涜

流暢な事がどれほどのものかと言いたい。器用な事がいかほどのものかと言いたい。情熱や努力や親身である事や真心を、どこまで無視すれば気がすむのだろう。 素直であると何か不都合があるのだろうか。恥ずかしさの線引きはどこにあるのだろうか。真摯にひた…

春と馬鹿

我が家の時計を「日時計」にした。 ベランダに置いて使用している。 朝日と共に起きてきて、星の出ぬ間に寝てしまうというハメハメハ大王のような生活リズムになった。お陰で母子ともに遅刻は増え、早寝の習慣が付いた。 体調は良くなり、体内時計が整ったよ…

道理を学ぶ。

長男が学童保育所で、顔に引っかき傷を作って帰ってきました。普段は仲の良い男友達と、喧嘩をした末の負傷でした。小鼻から唇の端を通って顎まで弧を描いた赤い傷跡。頬の所々にも少し、サクランボ大の腫れがありました。 周囲の監督員が止めに入る間もなく…

「そんなことくらいで」の「そんな」を、もっと真剣にやってみたい。

複雑な事を、複雑なまま受け入れる力が私は欲しいのです。絡み合ったモノを、単純化して解り易く、誰にでも取り扱い易くして提供できたり、共有できたりすれば最高なのですが、どうしてもそれ以上は歩み寄れない物も中には存在します。入り組んだ物事に関し…

「場」が作る「人」

子連れだからこそ、ホテルのラウンジで昼食を摂ればいいのです。今までは、幼い人達との気ぜわしく騒がしい外食に、落ち着いた雰囲気のレストランは半ばあきらめていたものです。 先日、隣駅の商業施設に買い物へ出掛けました。軒並み飲食店は満員です。人通…

これくらいのお弁当箱に。

私以外の人は必ず私とはいずれ別れる人、というのは、当たり前の事なのですが、その考えに改めて感じ入ってしまうのです。性格も考え方も生活スタイルも違うのに、同じ場所に集まって、同じ仕事に取り組んで、同じように喜んだり悲しんだりしている今を、私…

深い穴

随分前から、迷っている事があります。それは、両耳にピアスの穴を開けるかどうかと言う事です。40歳を過ぎて、今更と思いましたが、若い頃から事あるごとに心に引っかかっていた事案でもあります。 問題は、この私の体は誰のものであるか、という事なので…

自然なんて、そんなもの。

室内遊技場で子供達と無心になって遊びました。カーペットの上に散らばった大きなブロックを組み立てて、秘密基地を作るミッションをひたすら続けました。1つの塊が大人の顔の2倍ほどもある大きなブロックです。2人の息子達と、大小のブロックを拾っては…

「無理」は、きっと私達が手作りしている。

無理に穴を開けないと通せない物があるのなら、それはそこを通すべきものではないのかも知れません。ギリギリに無駄をそぎ落としていながら、それでも何かを捨てなければ受け取れない恩恵であるなら、そもそも恩恵では有り得ません。 仲間達は、それぞれが皆…

ひとつ飛ばしなんて。

人は習慣で出来上がっていると思うので、「そういう人」は「そういう習慣」が作り上げた「製品」だとも考えられるでしょう。 人の悪口を言う人は、人の悪口を言う、という習慣が作り上げた「人の悪口を言う製品」なのです。人を大切にする人は、人を大切に扱…

世界で一番のエールを。

「大好きだよ」は、必ず、相手を励まします。 「お母さん、大好きだよ」は、私に明日を頑張る活力をくれるのです。 「貴方が、世界で一番大好きだよ」と私は毎朝、何があろうと抱き締めて、彼等を扉の向こうへと送り出すのです。 彼等へのエールは、彼等を別…

「知らぬ」という恥

生きることは、難しい事だという格言は、世界中の芸術や論文や小説のテーマに成ってきました。人の生き死にに関わる物事は、人がどうにかできる事ではないから余計に難解で造形しにくいのかも知れません。 生きることは、自分の後始末を綺麗に整える為に細心…

夢見ぬ私よ。

私の眠りは、今、とても深く、就寝した後は次の朝日に目覚めるだけです。夢も見ず、本当にシンプルな睡眠なのですが、この眠りになったのは新しい仕事に就いてからです。 出版・印刷業の総務兼営業補佐といった立ち位置で、雑多で多岐にわたる業務や人と接し…

「不便」を買う。

食べ物を盛るだけなら、器は質を問わなくても構いません。新しくても古くても、地味でも奇抜でも、量産品でも一点物でも、何でも良いのです。そこに、その一椀、一皿、一揃えが、好きか嫌いか、使いたいか使いたくないか、だけが必ずあるだけです。 次男が食…

無責任な私が知らない事

「私の事なんて、何にも知らないくせに」と、1度くらい誰でも憤った事があるのではないでしょうか。結論から言うと「私の事」など、当の私自身にも解らないのですから、皮膚一枚を隔てた、自分の「外側」の人に解るわけが有り得ません。 ですが、もがいて苦…

まことにすがすがしき、ありあまる人

楽しい事を振りまいている人は、本当に凄いと思うのです。楽しい事、と一口に言っても、それは「事」や「雰囲気」や「仕草」や「施し」や「言葉」や「夢」や「きっかけ」や「結論」など、色々な形で表れています。1つの事象としてまとまらずに、例えば「事…

真摯であることでしか、本当の意味でカバーできないんでしょうね。

要領が良い誰かの事を、必要以上に美化しなくてもいいのではありますまいか。その人とて、例の「要領の良さ」を最初から身に付けていたわけではないかも知れません。繰り返し、失敗もし、深い反省を何度も行い、頭で覚える前に反射的に行動できるまで体当た…