あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

こどもたち

沙羅双樹の花の色

「経過観察です」と医師から言い渡されたポリープが私の胃には5、6個あります。バニラ味のバリウムを、必死の形相で飲み下して巨大な検査機械の寝台の上で、あっちへゴロゴロ、こっちへゴロゴロ。身体を回転、反転、捻って、仰向け、うつ伏せ、からの「逆…

寝かし付け作戦必要無し。寝ない子は寝ないでよろしい。悪モノなんてどこにもいません。

誰の育児論でもありません。幼い頃の自分がそうであったかは、憶えていません。いつの間にか我が家がそのようになっていた、というだけの話です。 我が家では時々手こずりはしますが寝かし付けを苦行だと感じた事はありません。誇張ではなくて、寝かし付けを…

夏の夜の思い出便り

闇の中に光る蛍。父に連れられ初めてみたその光は黒い画用紙に開けられた画鋲の穴のように、あるかなきかの微かな青白い点でありました。丁度、苗代に稲が育ち、水を満たした田んぼへ明日にも植え付けが始まろうとする頃。梅雨入り前の晴天が続いた、こんな…

ははははペダリング。

坂の上の地区に住んでいますので、最寄りの駅に向かうには高低差がかなりある急坂を下ります。自転車のブレーキを構えて一気に下る直前、大きく開けた視界には、深い青に彩られた富士山の夏の勇姿が遠望出来ます。清らかな流れに飛び込む寸前のような、一瞬…

ブレイクします?

大きくチェーンを広げるカフェが、学生やサラリーマンの「自習室」として運営されているのを最近よく見かけるようになりました。店舗の意図はそこには恐らくないのでしょうけれど、長くテーブルを占拠する学習者に、一般の来店者である私は肩身が狭い想いを…

颯爽っ、サイクリスト!

5歳長男が20kg。1歳3か月次男が10kg。毎日の保育園送迎に次男をおんぶし、長男が通う保育園(兄弟で別々の保育園登園)で甘えた5歳児に抱き着かれでもしたら、私達3人でほぼ50ccバイク一台とシーソーが出来ます。 育ち盛りの2人の兄弟、大きくなりこそ…

まあだだよ。

最寄りの駅を少し南へ下ると、桜と銀杏の並木で有名な目抜き通りがあります。森有礼が創設した一橋大学はその大通りに跨っており、緑豊かな構内が住民へ随時一般公開されているのも散歩コースには重宝します。一抱えもある樹々が鬱蒼と林を成して学舎を巡り…

「ぱれ部」活動日誌(『あかりの森’s bog』課外活動報告記)

木漏れ日から抜け出して燦々と陽の照る場所へ、すぐにまた鬱蒼とした木陰へと飛び込んで。自転車に跨った息子の背中は近くになったり遠くになったり、光と影を縫い取りながら緑に染まるパッチワークの森を進む。専用道路を一途にこぎ続け、ひだまりの奥によ…

幸福な「おかえり」の為に。

「お別れは、きちんとしてください。」 保育園の先生に言われた言葉は、ちくりと私の胸を刺しました。 次男1歳を送り届ける私は、登園した直後の教室でいかに彼が里心がつかないか、いかにスムーズに職場へ迎えるかだけを今まで考えておりました。 遅刻ぎり…

道端の石が眺める風景

例えるなら、大型の肉食獣なんですよね。それも今にも木陰から飛び出し獲物に飛び掛かろうと身構えている姿の。 あるいは、上昇気流に翼を任せ、何キロも先のウサギを捉えた瞬間の猛禽類のようなモノ。 お気に入りの大きな遊具で、繰り返し繰り返し、登って…

家族の「いろは」、いろはの「い」。

待たされるのが嫌い。 約束と違うのが嫌い。 上からモノを言われるのが大嫌い。 恐らく、主人の主義主張はこういう特性に由来しているのでしょう。AB型獅子座、建設業界勤務取締役、175センチ、体重0.1t(!)、3人兄弟長男。あんたがたどこさ、ひごさ、ひ…

台所で叶える夢

どこにでも売っていそうで、案外、探すのに苦労する飲み物、メロンソーダ。 ちょっと前までは大通りに面した喫茶店のメニューに必ず載っていました。言い方は良くないですが、あのセロファン用紙みたいな人工的な緑色は、子供の頃の私の特別感をひどく刺激し…

自転車

ハンドルを 力一杯握り締め フラフラ、フラフラと進む君。 真剣な眼差しで直線を行く姿は 新しいヘルメットを無邪気に喜んでいた さっきまでの君と同じ人だとは思えない。 ブレーキをかけ損ねて転びそうになり 曲がり切れなくて足がもつれ ついつい視線は下…

全霊

振り切った目盛りを戻す事もなく 生きているという事に 時折、疲れもする。 唐突に、 腑に落ちる。 ああ、これが 君の見ている世界なんだね。

からりあの空

「何も出来なくてごめんね」の前に 君の眼を見つめようと思う。 「怒ってばかりでごめんね」の前に 君と手を繋ごうと思う。 後ろを振り返る前に 伝える事がある。 反省ばかりで消えていく時間を 立ち止まらずに 前へ、前へ。 全力で未来へと進む君と 一秒で…

風が吹いたら桶屋が損する法則

カチンと来る沸点とやらが 割と低い私が 朝からカチンと来たので 憤懣の元凶である 主人と一戦交えた。 巻き添えを食う子供達は 全くたまったものではないのだが、 そもそもの「元凶」がソファーの上 我関せずでふんぞり返っている事に ますます火に油を注ぐ…

風、光る。

はっとするんだよ。 別に 大人になったからって 手加減をして暮らしている訳ではないんだけれど。 気付かない事、 見落としている事、 おざなりにしてしまっている事。 随分、私は ぬけぬけと生きているんだな、とね。 当たり前でない事を 当たり前にしよう…

いただきますのその前に。

今日の夕飯にポテトサラダ。 芋が煮えるまで ブログを書こう。 パソコンを立ち上げて 不思議と浮かぶのは君の事。 君の食卓を喜ばせる為 コトコト芋を湯掻いているから。 コトコト コトコト 君を想って ブログが始まる。

あの人の背中を笑うと言う事。

次の世代の人は 前の世代の人を ついつい笑ってしまいがちなんですが 少し考えれば解る事なんですよね。 次の世代の人にしろ 次の次の世代の人に 不本意に笑われてしまう事だって 無いとは言えないんです。 次の世代の人は 前の世代の人に 影で支えてもらう…

さわやかな本能

期待しないって 本当は凄い事なのかもしれないなあ。 人とのかかわりの中で 自分のアクションに対して まずは相手がどう感じるか どんな反応をするかを頭で考えてから 私達大人は行動を起しますからね。 声をかけるにしても どれくらいの声量で、 どのタイミ…

あなどるなかれ、田舎はかくも厳粛な場に候。

ある程度の不便を無視すれば 田舎暮らしの「日常」は 子供達には目新しい宝物で溢れているようだ。 仏壇の線香立てでいたずらをしようとする次男。 かつていたずらを実行に移した経験を持つ長男。 眉間の皺を深くして何とか阻止しようと試みる彼等の祖母。 …

ポラリスの涙

「お兄ちゃんが欲しいな」 食卓に座る君が笑顔で言う。 わずかばかりの傷もない みずみずしいいつもの食卓で。 私にその笑顔を向けた後、 君はまた食事に熱中する。 すぐに返事が出来なかった私は 驚いたら良かったのか 笑い返せば良かったのか 悲しめば良か…

いないいないばあ。

君の頬を打った手を 母はじっと見つめる。 わっと君が泣き出すまでの 長い長い長い時間を 母は放心しながら待つ。 こめかみと胸とが 煮え滾っていると言うのに 半開きの唇と 君を打った手の先ばかりが 不自然なほど冷たい。 君は縮こまるように 母に打たれた…

こどもの言い分

兄とか姉とかいう人は 少なからず、 弟や妹より ちょっとだけ多めに 涙を流すように決められてるのだと 思った。 買ってもらったおもちゃが たくさんに増えて来ると (時に、それがたった一つだったとしても) 「それ、貸してあげて」と、 弟や妹へ譲る事を…

あかるい呼び声

優しくもある君の名を 花の姿をなぞるように 呼んだ日もある。 眠りに落ちる僅かの合間に その呼吸音を確かめる為 膨らんだ唇に手をかざしもした。 余りに頼りない君の背は 知らぬ間に強く粘りのある物になり、 それを追いかける私を置いて 次々に驚きの谷間…

船長命令

愚痴や文句は後だ、 まずは、 オムツを替えてくれ! 何やってんだ、シャンとしないか。 俺はいつまでもこんな赤ん坊じゃあないぞ。 メソメソするな、 大きくなったら聴いてやる。 ご飯は炊けたか、 茶は冷ましたか、 着替えは持ったか、 ベビーカーの準備! …

優しさの安売り

優しい人が強い人じゃあないんだな。 強い人が優しい人で有り得るんだな。 身体と心が病んでいる時 相手に親切には出来ないからね。 自分の手の平が大きかったら たくさんの水を運べるだろう。 自分の背中が大きかったら 大勢の人を守れるだろう。 だから気…

奥さん、聴きまして、Aさんの家の息子さん、反抗期ですってよ?

男の子の母なんて まあ、あっさりしたもんですよ。 昨日でしたかね 一昨日でしたかね 私、 息子に小言を言ったんですよ。 つまんない事ですよ、 おかしな姿勢で座るな、とか 早くパンツをはけ、とか。 そしたら息子、 「お母さんなんて、嫌いっ」 伝家の宝刀…

記録と記憶の間には。

たくさんの写真を 撮り溜めてきた。 主人が結婚前に持っていた 一眼レフカメラを譲り受けて それからずっと。 子供が生まれてからは 彼等が初めてこの世で 自分自身で息をし始めた日から 1歳の誕生日を迎える日までを 欠かさず撮ろうと思ってきた。 (勿論…

男性ホルモン過多

冬には大人しくしていた雑草が、 春になるといきなり勢力を取り戻し、 伸びる、伸びる、のびーる! 豆粒のようだった君が、 ニョキッと発芽して、 ぷっくりとたわわになって、 どっしりとした 若木に育つ。 110センチ、19kg。 そろそろ 「おかーさん…