あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

暮らし

私達を囲む物

どれほどの「物」に囲まれていれば、私達は安心感を得るのでしょう。引っ越しをして、箱詰めしなければならない私物の多さに私は改めて驚いてしまいました。引っ越し業者の方に見積もりをしてもらった際、事前に箱詰めする荷物に応じて箱を手配してくれます…

朝のおつとめ

研いだように清々しい朝の気配があります。 遅い日の出を待ちかねて、目覚めたままに重い鎧戸を開けます。周囲はまだ浅い眠りの中。穏やかで厳粛な、洗い上がったばかりの風が小さな我が家の部屋という部屋に行き渡ります。 新居に引っ越して半月。私の日課…

路線図とポンコツ軌道

詰め込み過ぎると身動きが鈍くなるのは、データ処理でも人の仕草でも同じなのかも知れません。ですから意を決して、自分にそぐわない溢れ出た物を選別し、削ぎ落とす作業を任意の折に繰り返す必要があるのでしょう。 重苦しいのは人同士の関係である事もあり…

台所の名木事情

ひばの香りがしています。子供を寝かし付け、台所を拭き上げて、洗濯機の回り終わる音を聞き、ホッと一息つく頃。プラスチック製のまな板を処分して、現在ひばの木でこしらえられたまな板を使用していますので、洗い上がった木製のそれは台所の隅に立て掛け…

名残

頬の辺りに、芳しい香りを感じ辺りを見回せば、深い緑の高木にあるかなきかの小さい夕日色の花房が無数に散りばめられているのを見つけました。彼岸の頃、曼珠沙華の鮮やかな紅色があちこちを賑わせる中、朝風に、夕凪に、人の心をふくよかに染め上げるその…

あの空の下を、想う。

9日4日、和歌山の実家で独り暮らしをしている母が、台風により被災しました。9月6日未明、北海道苫小牧で独り暮らしをしている弟が、地震により被災しました。2人とも、停電による不自由を味わいました。東京に在住する私からは携帯電話のみの連絡しか…

原石

イメージだけで表現するのなら、我が家の長男は「不純物をたくさん含んだ水晶」みたいな人だと思います。ちなみに次男は「伸びしろを残した鉄鉱石」。窓ガラスの一般的な硬度が“5”。水晶が7で、これで鉄鉱石を引っ掻けば傷が出来るとか。つまり、鉄鉱石の…

泣かない人

はなから私は、自分が器用には生きられない種類の人間であるのは勘付いていました。少しの失敗や自分の不甲斐無さや、勝気な癖に妙に臆病である事などが重荷になり、それでも適当にいなす事が出来ずに視線が上げられない折がたびたびあります。環境が私を追…

終わってゆく、君等の夏

井上陽水さんの『少年時代』や森山直太朗さんの『夏の終わり』の歌詞が心に響き何となくしんみりしてしまう頃、夏という季節が一区切りしたのに気付きます。家庭で過ごした色濃い思い出を抱えて、いよいよ新学期、子供達が一斉に学舎へと戻ってきます。 まだ…

反旗を翻す。

自分の「完成形」って何なんだろうなと思うのです。今の自身に満足出来ていない状態の人が大勢世の中にはいて、居場所を探していて、現状をうらんだりしています。世界に不満をぶつける歌詞の歌謡曲も相変わらずヒットを飛ばしていますし、SNSから不満の声が…

むかしむかしあるところに。

『ゴールデンカムイ』(野田サトル原作)のアニメを観る度に、私は何度も自分の弟を思い出します。2歳年下の彼は今年で38歳。今は北海道の苫小牧に在住しており、そこに移住したきっかけは競馬職員を育成する専門学校への入学でした。なかなか北海道内も…

あなたとわたしの「いただきます」

朝昼晩と3食の食事を摂るようになったのは、明治時代からだという説があります。1日1食しか摂らない、という先輩がかつての職場にはいました。伺った時には随分と不規則であるようにも感じましたが、逆に言えばとても燃費が良い体質とも言えるでしょう。 …

土の香り、水の香り

盆休みの世間。東京郊外の御宅は、いづこかへの里帰りが多いのでしょうか、ここ2,3日、とても静かです。日中はまだ、煮えるように暑い日が続いておりますが、吹き付ける熱風の中にショッキングピンクに彩られた百日紅(さるすべり)ばかりが元気はつらつ…

涼風至(すずかぜいたる)寒蝉鳴(ひぐらしなく)

「秋です」。 などと文字にしてみても実感がないくらい、照り付けが厳しい毎日です。28度設定の空調で、閉め切った室内にいても、料理の為に台所に立てば、たちまちこめかみから雫になった汗が滴り落ちてまいります。ただ、暦の上では「立秋」も過ぎ、暑中…

風の前の……。

「お母さんの方が先に死んじゃうからねえ」と告げた言葉に、5歳の長男はひどく驚いた様子で私を見返しました。「先に死んじゃうの?」と、疑り深い問いを発したまま何事か考えていた彼が、少しの間を置いた後言いました。「じゃあ、(お母さんは)小さくな…

アローハ、オエ。

夏の雲は表情が豊かで、とても抒情的で好きです。買い物帰りの薄青い空に、逞しい入道雲がそびえ立っているのは、見応えがあって胸が高鳴るように思います。目の前に立ち塞がる巨大な雲の山脈は、膨らんだ裾を豪胆に引きずって、物凄い速さで私の頭上に迫っ…

書き連ね、書き捨てて、夏、夜深く、独り、ほとほとと、つむぐ。

澱みのない水辺に、蜻蛉は飛び巡ります。色づき始めた稲田の上空にも大きな群になって彼等はスイスイと風を切って渡って行きます。華麗なホバリング(定点飛行)も、上下飛行の自在な事も、小さいながらこの虫を勇ましいモノに見せている大きな要因である事…

酷暑見舞、参らせ候。

白、薄紅。百日紅(さるすべり)の花が、湧き立つように咲いています。この凄まじい暑さに蝉でさえ、日中に鳴く事を控えているというのに逞しくも健気な花は、焼け付く陽射しの中で熱風を受けて揺らいでおります。 先週末から1歳5か月の次男が風邪をこじら…

私的言霊論

耳に心地よいと思う声を聴くと、ストレスの蓄積された体が正常にリセットされるとか。画面を見る作業に限らず、私達は視覚的情報処理を実生活の中、かなりのボリュームで行っています。目を閉じるだけで(例えば、仮眠など)疲労回復が行えるのは、翻って言…

萌エイズル、緑ウルハシ。

苔玉を職場で育てていると、以前、書いた気がします。大人の拳ほどの大きさで、頂上にラカンマキが1本生えています。空調の効いた室内で、窓際の空いたデスクに異動させたり、昼休憩にテラスで水遣りしたり、建物の植栽の近くで陽に当てたりしながら楽しく…

怪我の功名、棚ぼた身に付かず。

もう日付が変わってしまったので、これは「昨日の事」になります。先週と今週とは我が家は「何かが降りて来た」期間であるかのようで、次男、私、長男、再び次男、と見えない矢に胸を射抜かれて文字通り倒れました。まず、先週の頭から次男が発熱鼻水を伴っ…

幸せのぐるり

手ぬぐいがまた増えました。先日、代官山へ遠出をした際に贔屓にしている手ぬぐい専門店で夏の新柄を購入してまいりました。私の手ぬぐいコレクションはザッと190枚ほど。無印良品のカラーボックスに「赤系・緑系」組、「青系・黄色系・無彩色・その他」…

原稿拝見

ブログ記事を書かせたら、松尾芭蕉先生は、まず間違いなく面白い記事を書くと思います。小説や史記ではなくて、ブログ記事です。とにかく、リズム感が抜群であろうと想像するのです。歯切れがよくて読みやすい、何より、一文が60字程度の簡易な言葉遣いの…

そぞろに祭りと、浮かれてみれば。

夏祭りなどと言うものは、大人だろうと子供だろうと浮かれて呆けて丁度良い物なんでありますよ。日が沈んだからと言って、一日中照り付けられていた地面や竪壁なんぞが急にヒンヤリ良い按配に冷える訳はありません。うつらうつらとしておったとしても、額に…

かゆくなるカノン

5歳児の語彙力がいかほどのものであるのか、侮っていたわけではありませんが、時々不意打ちを喰らって彼等の言い回しに笑い転げてしまう事があります。 今朝、登園の為に次男を背負って、長男のお供をしながら、自宅のすぐ裏にある長男の保育園へ向かってお…

「麻」が来た。(我が家の買い物実録)

良い買い物をしました。寝苦しい夜に相応しい、敷きパッドです。肌に接する表面部分は混じりっけなしの国産麻100%で、裏地はポリエステルと綿の混紡にて機能的。それから詰め物は綿でも化学繊維でもなく、これもシート状に重ねた麻です。 使い心地から言…

主人という人の、仕事というもの。

電話口の向こうの相手が誰だかは解りませんが、先に帰宅していた主人は仕事机に座り、かなり険しい表情でその電話先の相手を叱責していました。私は子供達を玄関先からリビングの方へと誘導したのですが、父親の在宅を喜ぶ彼等はすぐに主人の仕事部屋へ群が…

単発の想い・3連 Ⅲ

・収納について思う事 収納スペースが充実していると、確かに細々した物がそこへ収まるので片付けが上手に回っているように思えます。ただ、実際には目立った場所にモノが置かれていないわけで、物理的には「移動」しただけに過ぎません。我が家は主人の方針…

砂の女(我が家の砂事情)

掃除が好きなのではありません。気持ち良く手入れの行き届いているのが好きなのです。主人は私をまるで「片付け魔」のように評すのですが、縦の物を横にもしない彼から見れば私は確かに病的に見えるかも知れません。 男性家系の家に暮らしてみて実感した事は…

あきらめなよ、どうやったってヒーローって柄じゃないんだから。

「無くては困るモノ」と「有ると便利なモノ」は、常に精査しなくてはいけないと思うんですよね。巷で流行している断捨離の基礎概念の一つでもあるのでしょうけれど、もっと踏み込んで言えば、自分にとって何が大切であるのかを炙り出す作業とでも言い得るで…