あかりの森's blog

7歳、3歳の怪獣達と楽天家シングルかーちゃんの雑記帳。主にのほほん、時々、真面目。

季節

まあだだよ。

最寄りの駅を少し南へ下ると、桜と銀杏の並木で有名な目抜き通りがあります。森有礼が創設した一橋大学はその大通りに跨っており、緑豊かな構内が住民へ随時一般公開されているのも散歩コースには重宝します。一抱えもある樹々が鬱蒼と林を成して学舎を巡り…

「ぱれ部」活動日誌(『あかりの森’s bog』課外活動報告記)

木漏れ日から抜け出して燦々と陽の照る場所へ、すぐにまた鬱蒼とした木陰へと飛び込んで。自転車に跨った息子の背中は近くになったり遠くになったり、光と影を縫い取りながら緑に染まるパッチワークの森を進む。専用道路を一途にこぎ続け、ひだまりの奥によ…

『あかりの森’s blog』を雑記帳たらしめている我が思考のいくつか(垂れ流し的な何かがあるので、覚悟のある方のみ入場可)

「日差しもすっかり夏らしくなりました。 夏の景物として知られるほととぎすは,死出の田長とも呼ばれ,この世とあの世を行き来すると言われています。ほととぎすがあの世の誰かに言伝をしてくれるとしたら,誰に何を伝えたいですか。」 出勤後、デスクに落…

夏は来ぬ。

窓を開けば、蒼く染まった初夏の風がどっと吹き込んで来ます。 「目に青葉 山ホトトギス 初鰹」 強靱な盛夏とは異なる、初々しい若武者のような季節。私の住まいする所は東京の郊外ですから、隣接する田畑には時期折々の作物を見かける事もありますし、少し…

ほどける

モノレールの車窓から眺める眼下には 白や赤、淡いピンクのハナミズキの群。 明るい色の雲を踏み進んでいくような 春の強い日盛りの午後。 きつく結ばれていた私が、 身体中あちこち穴だらけになって パラパラ鱗が剥がれて やがて、ゴトリ、と腕が外れて ポ…

苺の誉

幸福な香りだなと思う。 誰に教えられた訳でもないのに。 熟れた苺の香りを嗅ぐと ふふふっと目を細めたくなってしまう。 手づかみで洗い立ての苺を頬張る君は 丸い指先で紅い果肉を握り締め ふっくらした唇に 次々詰め込む、一つ、二つ、三つ。 ふふふ。 ふ…

あなどるなかれ、田舎はかくも厳粛な場に候。

ある程度の不便を無視すれば 田舎暮らしの「日常」は 子供達には目新しい宝物で溢れているようだ。 仏壇の線香立てでいたずらをしようとする次男。 かつていたずらを実行に移した経験を持つ長男。 眉間の皺を深くして何とか阻止しようと試みる彼等の祖母。 …

はるの小道に。

さくらの季節だから 思うわけじゃなくて 何かを遠く見送るたびに 私の胸に浮かぶ事。 振り返らない貴方の背中を 見続けてきたから思う事なのかしら。 見届ける事に慣れて来たから 実感する事なのかしら。 大きな貴方の背中も 思い出の一部に収まって いつか…

さくら、らんらん。

「いつか」の日に ふと思い出す風景が 今、目の前に織り成されている この優しい風景であったなら、 どんな困難が私を訪れたとしても きっと上手にいなしていけるね。 「はいポーズ!」と 翳したカメラの前では デーンと構えて笑いもしなかった君。 大勢の「…

花惑い

「あ」 春が また、 この溜息から 始まる。

惑乱

出し惜しみの無い 乱暴な美しさに 息を飲み、 至る所に散らばっていた視線は やがて 適当な収拾を見出し、 長い時間をかけて、 冷静さを取り戻し、 酩酊していた自分の浮足立ちを 少なからず、いましめ、いましめ、 すとんと落ちた先に、 ようやくの 春を 確…

かりそめのからだ

さなぎの殻の奥で 息をひそめて眠る蝶は 微熱と疼痛と 少しの悪夢に悩まされ 身じろぎする。 瞼の裏に通り過ぎる断片は 限りなくモノトーンに近い 静かな色彩だ。 ふいに彩度を調整し忘れた無神経な残像が 君の浅い眠りを叩いて脅かす。 まだまだ未熟な羽根…

茶の湯

茶の湯を習っていた事がある。 嫁ぐ前の話だ。 学生であった頃から、 7,8年程。 少し前に お師匠さんは亡くなった。 表千家の教授でいらして、 自宅の一室を茶道部屋と華道部屋に設え直し、 大勢のお弟子さんを抱えた女性であった。 小柄であるが背筋のピ…

男性ホルモン過多

冬には大人しくしていた雑草が、 春になるといきなり勢力を取り戻し、 伸びる、伸びる、のびーる! 豆粒のようだった君が、 ニョキッと発芽して、 ぷっくりとたわわになって、 どっしりとした 若木に育つ。 110センチ、19kg。 そろそろ 「おかーさん…

ミモザ

花屋の店先に 黄色い小さなポンポンを 丁寧に縫い付けて房飾りにしたような 花があった。 ミモザだ、と しばらく見惚れた。 スッキリと晴れない 薄曇りの道を歩いて来たから 余計にその彩りが 心を掴んで離さなかったのだろう。 黄色という色は 何やら うん…

ふらここや

「ブランコ」ってね 春の季語なんですって。 確かに こぎ始めると ギューンって一気に 空へおっぽり出されるような 愉快な遊具ですよね。 君を抱っこ紐で身体に括りつけて 春へ向かって ギューンって一気に 飛び出す私。 ヘラヘラと壊れたように笑う君は 私…

「らしくある事」って、そう目くじら立てる程の事でもないんじゃないかな。

らしくないね、と言われると 悲しかったり、 ムッとしたりするかも分かりませんが、 それだけ 「らしい」と言う事は 私達の生活には 馴染んでしまっている事項なんでしょうね。 長男が今朝、 食後に食べ始めた伊予柑の皮が 適当に食い散らかされているのでな…

春旅のご案内

「青い地球」を発見したのも 月へ初めて到達した旅人でした。 地球に住んでいても 気付かなかった事だったんですね。 違う場所から眺めると あ、そっかって解る事が随分多い。 あの人は美形だなとか この人は力持ちだなとか 右の屋根は高いなとか 目の前の海…

食卓に祝福を。

朝食に フレンチトーストを焼いたら 台所の至る所が フレンチトーストになった。 バターとメープルシロップの香りは これから始まる週末のウキウキを 饒舌に語るんだ。 苺にナイフを入れると 今度は部屋中が苺の匂い。 あっちもこっちも輪郭線があやふやにな…

窓辺のおとぎ話

尊い雫が この世に 音を立てるように 窓辺で遊ぶ君が ぽつり 遠い異国の言葉を 発する。 何かに気を取られ、 秘密を漏らしてしまった時の 溜息の響き。 開け放たれた窓辺。 梅の香りに淡く染まった 人懐こい風がワッと溢れて、 時折、また人目を忘れた君が …

パパッと時短!『ご機嫌な毎日』の作り方

まず、 散歩道に 香りの良い花を一株見つけます。 今日は季節の花、水仙を用意してみました。 お出かけの用事は お買い物でも習い事でも構いません。 自分に合ったものを選びましょう。 帰宅後、 すぐに寝室を覗いてみて下さい。 散歩でうとうと眠くなった赤…

おやおや、お客さん、悩みごとですか?

占い師になりたいと言ったら 主人の細い目が、精一杯見開かれた後に 「何言ってんの?」 腹からの呆れた声が返って来た。 いや、例えばの話だよ、なんて 例え話でごまかして 自分の傷心を隠してみた。 職業に貴賤なし、と言い習わすけれど、 やっぱり不安定…

春のアンテナ

朝ごはんを食べる君の頭に アンテナが立っていたので それを眺める私の朝は クスッと笑える 楽しいものになった。 黙々とパンを口に運ぶ君が すごく真面目な表情をしていたから 余計に時間がスピードを緩めて 世界はスローモーションになった。 台所に立つ私…

旅日記を一筆。

懐かしい人の顔を見に、 山梨県に旅をしました。 出迎えてくれた方々は 心尽くしの手料理と 願っても得られない最高のロケーションと 温かいウッドデッキと 湧き上がるような笑い声と お日様の香りがする寝床と 語り終わらぬ程の夢と 明るい将来の展望と 再…

シーズンですからね。

保育園に出掛ける前の 長男の朝の一仕事は、 大掛かりなレールライン建設 なんですけど。 今日は、どう見ても、 冬季オリンピックで ゲレンデに構築された 「あれ」ですよね。 なかなか 列車泣かせな 急こう配でしてね。 因みに、このモンスターコースを 滑…

干上がる水

井の頭自然文化園の 満々としていた池の水が 今日は干上がっていた。 外来の水生生物を駆除するための 大規模な渇水作業なのだろう。 汲み出された後の池の底は 一筋の川を残して 黒々と静かだ。 のんびりと首を伸ばしたアオサギが 追い詰められた鯉かブラッ…

春と道連れ

”良き旅を” フランス語でそう名付けられた 芳しいハーブティーは 沸かしたての湯を注ぐと、 パッと紅く染まった。 柑橘類のドライピール、 桂皮、丁子、薔薇、 カシス、ブルーベリー、ジンジャー。 鮮やかな紅色は ハイビスカスであろうか。 家の者が まだ寝…

早とちり

びっくりした。 もう、花が咲いている、と 駆け寄るように近づいてみたら、 可愛らしい葉ボタンだった。 こんな柄の絨毯なら リビングも明るくなって 見るたびに胸が軽くなるだろうな、 と夢想してみた。 カメラで再現出来ない 嬉しい感動があるのを 毎度、…

ひとっ飛び、春。

雪ウサギなんて、 実は私、 初めて実物を見たんですけどね、 おやまあ、 随分と、 ひょうきんなもんなんですねえ。 耳は笹の葉というより バランか何かでしょうかねえ。 目鼻は人参のヘタですね。 手には 大道芸人の皿回しみたいに 亀の人形が突き刺さってい…

肉食系・草食系・豆系

つい先日が節分であったから、 というわけではないが、 私の定説を一つ 披露してみたい。 世に言う 肉食系。 自然界の弱肉強食で 食物連鎖ヒエラルキーの 上位に属する物で、 特に肉食を主とする生物を 肉食動物と呼ぶ。 これになぞらえて、 自分から攻めて…